■ [大事なこと]権力
大学教師を三十年以上務めていると、都道府県教育行政のトップになった人も教え子にいます。その人と話すと、「何も出来ない」と言います。そうでしょう。
校長になったら、教育長なったら、出来るというのは幻想です。教育は膨大な人の営みです。トップが何を考えても、末端の教師には影響力はありません。
では、本当の権力者とは誰か?
それは、ミッションを共有する様々な職階の人のネットワークを持てる人です。
教育長が何を考えても、それを具現化する課長や管理指導主事が必要です。課長が何を考えても、それを具現化する校長や指導主事が必要です。校長や指導主事が何を考えていても、それを具現化するベテラン教師、中堅教師、若手教師が必要なのです。
もし、教育長、課長、指導主事、校長、ベテラン教師、中堅教師、若手教師が同じ志を持つならば、採用1年目の教師であっても教育を動かせる権力者になれるのです。