この2ヶ月間、BLドラマ、映画を見続けました。61歳にして、こんなにドハマリするコンテンツが世の中にあることを発見しました。私は病的に共感能力が高いのです。人が幸せになると、嗚咽しながら泣いてしまいます。逆に、特に子どもが不幸であることを知ると苦しくて仕方がありません。児童虐待の話しを聞くと1週間は落ち込みます。
BLの中には私の大好きな人が幸せになるコンテンツが多く存在することを知りました。それ故にドハマリしました。2ヶ月間かけて、日本で視聴できるBLドラマ、映画のメジャーなものを見尽くしたように思います。研究者の性ですのでやるとなると徹底的です。
まず、日本のBLは嫌悪感をもつものが大部分です。まず、役者の演技が学芸会レベルです。プロの演技と思われるのは、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」、「きのう何食べた」、「Life 線上の僕ら」、「his」、「おっさんずラブ」、「ポルノグラファ」、「窮鼠はチーズの夢を見る」の7つのみです。その他は途中で放棄しました。ただし、「ポルノグラファ」、「窮鼠はチーズの夢を見る」の性描写がグロテスクです。また、「おっさんずラブ」はコメディーに走りすぎて、感情が共感できない。結果、鑑賞に堪えるのは「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」、「きのう何食べた」、「Life 線上の僕ら」、「his」、の4つです。そのトップは断トツで、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」です。
台湾、韓国、中国のBLは悲恋ものが多い。私は人が不幸になるのは耐えられないのです。特にひどかったのは台湾の「HIStory3 那一天～あの日」です。十数話の最後に1話以外は幸せになる話しなのです。ところが最後の1話でどん底に落とされます。主人公は社会的な成功を収めているものの、その後の人生は死んでしまった恋人を思い続け苦しみ続けることが描かれているのです。おかげで、その1日は暗い1日になってしまいました。
欧米のBLは殆どゲイを扱っているのです。しかし、私の好きなのは、男だから好きになったではなく、好きになったのが男だったという設定なのです。だから、共感できません。
私の好きなBLの特徴をまとめると以下の通りです。
- 主人公が幸せになる。できれば、長く幸せであり続ける。
- ドラマには山有り谷有りです。そのために、主人公が悩み苦しむ場面もあります。その原因が悪人が主人公を攻撃するのは嫌です。主人公同士が本気で相手を思う故の誤解や自己犠牲であることが好きです。
- ゲイではなく、好きになった人がたまたま同性であったという設定です。
タイはBL大国です。膨大なコンテンツがあります。至極感心します。なによりも役者の層の厚さがあります。だから若い人であってもBLに出る人の演技力は高いです。いいたとえでないかもしれませんが、日本の場合、仮面ライダー出身の若手俳優が出世しますが、タイにおいてBLはそのポジションだと思います。
さて、多くのタイBLでそれなりに感激しましたが、再度見直したいと思うドラマは多くはありません。私の場合は「2Getherシリーズ」、「en of love」、「Kiss Me Againシリーズ」、「Make it rightシリーズ」、「Until We Meet Again～運命の赤い糸～」、「ターン×タイプ」、「ラブ・バイ・チャンスシーズン１」の７つです。これらは先に挙げた３つの条件を満たしています。この中のトップは何かと問われれば、「2Getherシリーズ」、「Until We Meet Again～運命の赤い糸～」、「ラブ・バイ・チャンスシーズン１」の中の一つだろうと悩んでいたのです。ところがです、昨日の土曜日にターン×タイプのシーズン2が全話公開されました。それを見終わったときに、「ターン×タイプシリーズ」がトップであることを確信しました。シーズン1では第6話で必死に許しを請う場面が切なくで嗚咽をしましたが、それだったら、「2Getherシリーズ」、「Until We Meet Again～運命の赤い糸～」、「ラブ・バイ・チャンスシーズン１」には及びません。しかしシーズン２では全編とめどなく感激し続け、私は嗚咽しながら主人公達の幸せを喜んでいるのです。最終話の1時間19分の殆どは主人公たちが幸せそうにいちゃいちゃしているのです。
では、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」と「ターン×タイプシリーズ」のどちらが好きかと言われれば、悩みます。「ターン×タイプシリーズ」は7年間の交際の末に結婚するまでを描いています。そして、子どもを引き取って家庭生活を築き、老後も幸せに過ごすであることが描かれています。それが優れています。ところが、連続して10回繰り返しても感激し嗚咽するかと言えば、それはない。しかし、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」はあります。だから、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」の続編が生まれたら、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」が世界一好きなBLになります。
ということで大所を把握したので、カント的生活に戻れそうです。もちろん、今後も素晴らしいBLがあれば見たいと思います。しかし、その頻度はこの2ヶ月よりもぐっと下がると思います。
というふうに熱くBLを語ったので、気か晴れました。
