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限界効用逓減の法則

 経済学には「限界効用逓減の法則」というのがあります。簡単に言えば、最初は100の投資をすれば、200のリターンがあります。次に100を投資すると150のリターンがあります。次に100を投資すると100のリターンがあります。でも、次に100を投資しても50のリターンしかありません。次に100を投資しても25しかリターンがありません。

 教育界の人たちは、この罠にはまっています。一生懸命に同じ方向で職能を高めようとします。まあ、新人の時は200のリターンがあるでしょう。でも、年齢とともに投資に対するリターンが少なくなる。ちなみに投資とはお金と時間です。

 私は採用1年目で暴走族相手に物理の授業を成立させました。だから、ポイントは何かが分かっています。多くの人が拘っているところは、ペイしない。暴走族相手に物理の授業を成立させるだけなら、ポイントが分かれば楽です。今でも、それを守っているから楽なのです。

 さて、その次なのです。暴走族相手に物理の授業が成立させるだけなら比較的簡単です。でも、それで出来るのは8割の子どもが学習に取り込むレベルです。でも、それを9割、9割5分は幾何級数的に困難になり、10割は神の領域になります。そこに至るには、同じ事の延長上にいないことです。何故なら、限界効用逓減の法則により普通のことだったら効率が悪いのです。

 私は私の姿を通じて、面白い授業・分かりやすい授業を成立する姿を見せます。繰り返しますが、暴走族相手に物理の授業を成立させることは、それほど大変ではありません。多くの教師はどうでもいいことにエネルギーを費やしています。

 でも、学生との対話では、およそ教育学部、教職大学院の学生の読まない本をもとに、あれこれ語ります。それをゼミ生はシャワーのように浴びます。あるとき、それを読もうとするのです。

 本日、SNSをサーフィンしたら、あるゼミ生が我がゼミでは定番の普通は読まない本を読んでいる写真をアップしている姿を見ました。爆笑しました。ま、読んで欲しいと思います。きっと分からない部分を次のゼミで質問するでしょう。その際は、次に読むべき本を紹介するかも知れません。大学の指導教員の仕事は、そこにあります。