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しない

 久しぶりの『学び合い』に関してのメモです。

 『学び合い』を表現するとき「しない」という表現が前面に来ます。「板書はしない」、「発問はしない」、果ては「一人一人に寄り添わない」。その結果、「子どもに丸投げ」と言われます。しかし、何もしなくて上手くいくことはありません。『学び合い』は見とりのテクニックは洗練されています(https://amzn.to/3VRoPyi)。これが分かっていれば、従来型の授業より、百万倍、一人一人の子どもが分かります。理屈は簡単です。黙ってノートをつけている子どもより、自由に動いている子どもの方がない面が露わになります。

 そして、子どもが見えたとき、どのようにするべきかのテクニックも洗練されています(https://amzn.to/3uo599E)。

 これらのことが完成されているから、『学び合い』は上手くいくのです。ただ、従来型との違いは、一人一人が見えたとしても、その子に何かをするのではなく、集団に何かをするのです。その子の行動を、その子の内面と捉えずに、集団の内面と捉えます。

 私は比較的頻繁に院生・学生控え室に行きます。ゼミ生がいるときは馬鹿話をして退散しますが、誰もいないときは、机の上に並べられた本を見ます。それを見れば、どのレベルの理解に達しているか、達そうとしているかが分かります。また、教員採用試験にどのように向き合っているかが分かります。そして、集団に語るべき事があれば、語るでしょう。

 しかし、集団の2割弱の子どもが、教師の言うことは正しく、それに従うことは自分に得であり、そのためには集団が健全であることが必要である事を理解すれば、その子達は教師の腹を探り、それに影響された行動をするようになります。この段階に至れば、「なにもしない」と感じるようになります。

 見とり、言葉がけのテクニックを理解し、身体化し、内在化するようになるのです。そして『学び合い』のセオリーを理解すれば、意思化できなくなるのです。

 私はゼミ生に対して、「そんなの出来るわけ無いじゃん」。「無駄無駄」を連発します。それに対して一片の申し訳なさを感じることなく言えるのは、どうでも良いこと、無駄なことでないことは何かを知っており、それをしているからです。そしてそれが上手く機能していることをゼミ生達が常に示してくれるからです。

 私と同じ状態に一人でも早く到達して欲しい。