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特異性

 明日の講義で語ることを思い描いていたら、「なんで俺の普通が普通じゃないんだ」と思い始めました。実証的データと論理で、反対意見は完全論破できる自信があります。事実、議論では100%勝てます。しかし、論理の問題ではなく、分かりたくないという感情はいかんともしがたいです。

 どこが根本かということを考え始めました。

 根本は私は一人の例外もなく幸せになってほしいと願っています。

 しかし、多くの教師は「より多く」の子どもがわかり、楽しくなってほしいと願っています。

 普通の授業をすれば、分からない子どもがいます。つまらない子もいます。寝ている子も

いるかもしれません。しかし、心の中で「仕方がない」と思っているでしょう。善意の教師はそのような子どもを「少なく」するための教材、発問を考えます。でも、分かっているのです。「無理」だと。

 しかし、私は高校教師時代、その無理な子どもがどうなるかを知りました。そして、高校から離れた途端に、どうなるかを知りました。だから「無理」とは思えないし、そう思う自分を許せない。

 以下書くことは、多くのフォロワーの方には不愉快千万なことを書きます。どうぞ、ブロックしてください。わずかな方でも、私の苦言を薬にしてください。

 心ある教師ならば、子ども達の中には業を背負っている子どもを知っています。しかし、従来型授業では救えません。もちろん、授業外にいろいろしますが、テレビドラマとは違い一話簡潔ではありません。色々としますが、卒業式で胸を張って行進すると自分を許します。それでいいのです。卒業後の教え子のことをなんとかしようとすれば、本当に守るべき家庭を守れない。

 しかし、私は教師の出発点において、義務教育の教師が一生涯経験しないことを経験しました。それは、自分が「無理」と思った子どもを切り捨てなければならないこと、そして切り捨てた子どもが奈落に落ちること、そして奈落に落ちた子どもが私に懐いていること。

 最近は解放されましたが、40年弱、教え子の夢を見ます。私はごめんなさいと謝り続けるのですが、彼らはニコニコしているのです。それをみていっそう誤り続けます。

 だから、私の教育研究は一人の例外なく幸せにすることです。馬鹿馬鹿しいですよね。でも、「より多く」は私の選択肢には入りません。そう考えている私は異端です。だから迫害されます。ま、分かっていますが。

 で、明日も異端を語ります。多くの学生さんはスルーするでしょうね。しかし、私の語ることが分かる人は、反対者と賛成者にわかれるでしょう。