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2001-03-25

[]酒の飲めない学生さんへのワンポイントアドバイス 22:49 酒の飲めない学生さんへのワンポイントアドバイス - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 酒の飲めない学生さんへのワンポイントアドバイス - 西川純のメモ 酒の飲めない学生さんへのワンポイントアドバイス - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ゼミ飲み会の時、酒の飲めない学生さんから真顔で相談を受けることがあります。内容は、「自分は酒が飲めず、クラブ飲み会のたびに吐いてしまう。就職した後の飲み会で、そんな失敗をしそうで心配だ。」というものです。

 確かに、教員社会では飲み会(学年会、教科会、PTA運動会体育祭打ち上げ、地域のクラブ顧問会議、とにかく口実を作って飲む会等々)が多いようです。さらに、校長ともなると、色々な人から酒をつがれ、その脇には次に注ごうと待っている人がいることになります。酒が強くなければ、つとまらない職業です。と、思っていました。しかし、仕事上の関係で小中高の先生方と飲む機会が多いですが、酒の弱い校長が少なからずいることに気づきました。酒席で、そのような校長先生に、「先生、酒が弱くて、困ったことありません?」と質問した。話を聞いてみると、それらの先生には、それなりの方法を持っていました。

 いずれの人にも共通する方法は2つあるようです。第一は、「水」や「お茶け(水割りに見えるウーロン茶)」でも、十分に陽気になれることでした。酒を飲んでいなくても、十分に酔っているよう(それも、とっても楽しい酔っぱらい)に、それらの先生は見えます。ただし、この方法は、教養、徳などが必要で、全ての学生さんが直ちに使えるわけではありません。しかし、第二の方法は学生さんにも比較的簡単に応用できる方法です。

 私を含めて、「飲み助」は自分のお猪口が満杯の間は、とてもご機嫌です。ところが、お猪口が空になると、とたんに頭の中は「だれかが注いでくれないかしら?」ということでいっぱいになります。まさか面と向かって、「注いでちょうだい」とも言えないので、自分自身がまず注いで、その返杯を期待する方法を採ります。「飲み助」が人に酒を注ぐとき、その人のお猪口を見ると、ほぼ確実に空になっています。

 そこで、学生さんには、このようにアドバイスします。

 酒飲みの先生が酒を注いできたら、その先生のお猪口を見てみな。大抵の場合、空だから。その先生は、注いでほしくて、君に注いでいるんだよ。だから、「いやいや、私から注がせてください」といって、その人からお銚子を受け取り、その先生に並々注ぐんだ。間髪入れずに、自分のグラスに「形ばかり」継ぎ足すんだ。もたもたしていると、お銚子を奪い返され、注がれてしまうよ。そして、またまた間髪入れずに、その先生が興味ある話題を向けるんだ。これで、大抵の場合はやり過ごせるよ。あとは、その先生のお猪口が無くなりそうになったら、絶えず補給すればいいんだ。自分のお猪口が満杯のうちは、飲み助は幸せいっぱいだからね。

 これ以外にもいくつか方法を知っていますが、ホームページで公開するのにははばかられるものもあります。私の研究室に所属した学生さんへ、秘伝として伝えることにします。