■ [ゼミ]ちょっとうれしかったこと

6月4日の前回のゼミでは、ちょっと嬉しいことがありました。おそらく、私以外の人は、そのことに気づいていないのではないでしょうか?
前回のゼミは、修士1年Yさんの最初のゼミ発表です。発表、質議が終わった段階のことです。これで、発表を終わって良いのか、どうかYさんが判断に迷っていそうな顔をしていました。すっとこちらを見たので、おそらく、私に「終わって良いですか?」と質問するのではと身構えました。ところが、Yさんは私ではなく、私の横に座っている修士2年のKさんの方を見て、「終わって良いですか?」と声を出さずに、口を動かし聞きました。Kさんのほうも当然のように受け取り、小さくウムとうなずきました。そこで、Yさんは発表の終了を宣言しました。
我々の研究室では、子ども同士の学び合いを活性化させる場のあり方に関して研究しています。そのため、一般のクラスに、一定の場を与え、その後の変容を調べます。このような調査を多くの院生さんが行っていますが、共通点があります。なにもしないクラスでは、授業中に子どもたちに何かをやらせようとすると、子どもたちが教師に群がり、多種多様な質問をします。多くは、どうでもいいことです。例えば、「おしっこいっていい?」、「はさみを使っていい?」、「本読んで調べていい?」、「ボールペン使っていい?」等々。ところが、一定の場を与えると、そのような質問は激減します。大抵は自分で判断しますし、分からない場合は子どもたち同士で相談します。