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お誘い&挑戦状

 最近、何度も「私はゼミ生になにもしていない」と書いています。でも、どれだけ何もしないかは想像できないと思います。ですので書きます。

 

ゼミ

 一般的なゼミの場合、教師やゼミ生に対して研究発表をしたり、テキストの輪読などをします。そして、研究室で1対1の面談で研究指導をします。私も20年ぐらい前はそうでした。

 今はどうか?まず、1対1形式のゼミはありません。学年全員が集まって思い思いの質問

をします。本当に自由で、「ウシガエルは学び合うか?」、「お墓を子どもに継がせるべきか?」、はては「先生のパンツの色は何か?」までです。これを学年ゼミと呼んでいます。これが修士1年、学部3年というゼミに入って1年目の学年は週一、修士2年、学部4年は2週間に1度やります。

 そのほかに全体ゼミというものがあります。これは全ゼミ生が集まって、色々な相談をする場です。ただし、私がそれに参加するのは年2回だけです。年度の最初に「西川ゼミは日本を変えるゼミだ、抜群の成果を期待している」と言うだけです。年度の最後に、「本年度は、◎◎、○○・・・という成果を上げた。素晴らしい。来年はその上を行こう」というだけです。この2回だけなので、私はゼミで何が起こっているのか知りません。

 

実習

 教職大学院の場合は、約3ヶ月の実習があります(西川ゼミの場合は実質上通年)。実習校とのやりとりはゼミ生が全てやります。これは現職院生が皆無であってもです。私がやっているのは、最初と最後に校長先生にご挨拶をするだけです。でも、実習校との関係は良好です。実習校では快く実践研究をさせて貰えます。そして、「来年も来て下さい」と言われています。多くの大学では実務教員が実習校と頻繁にやりとりしています。しかし、実習校の確保が大変です。ところが、実務教員はおろか、私も行かずに上手くいっているのです。

 

目標

 私は何をすべきであるとゼミ生に言いません。ただ「2年間の時間と、莫大なお金をかけて、学位と免許だけ何で損じゃない?西川ゼミに入ったなんなら、西川ゼミのゼミ生だから出来ることをしないなんてもったいない」とは言います。

 

評価

 私は評価をしません。というか、評価できるわけありません。だって、一人一人の達成したいと願っていることはバラバラです。目標の設定はゼミ生がするのですから、評価もゼミ生がするしかありません。目標設定と評価は一対ですから。

 

環境の整備

 私は私の所属する領域の権益を守るために政治的に戦うことはします。しかし、西川ゼミのために何かをすることはありません。そんなことしなくてもゼミ生がやっています。

 『学び合い』の会に積極的に参加して人脈を創っています。後述する出版等で、お金を自力で稼いでいます。

 

 以上のように私は教師がやっていることをしていないのです。だから、ゼミ生に「私は何をやっている?」と聞くと、応えられないのです。しかし、抜群の成果を上げ続けています。それは学術論文であったり、書籍であったり、会の開催であったりです。

 やっていないのに成果が上がるのではなく、やっていないからゼミ生達が主体的になるから成果が上がります。

 おそらく、大学だから出来ると思う方もおられるでしょう。そんなことはありません。今、私が生まれ変わって小中高の教師になったとして、上記のようにやります。「○○だから出来ない」と言う人は、それが問題ない環境にいたとしても別な理由を探します。出来る人は、出来るために何をしたらいいかを考えます。

 是非、「『学び合い』はしない 一段上の『学び合い』活用法」(https://amzn.to/3QhEJyP)をお読みになって、上記を出来ない理由を探して下さい。私は様々な実証的研究の成果や、法規によって上記が不可能でないことを知っています。なんなら、「これは出来ないでしょ」という理由があったら私と議論しましょう。お誘いであり、挑戦状です。今のゼミの主宰者として私は幸せですよ。幸せになりませんか?