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2003-06-26

[]家で飲むのが好き 15:05 家で飲むのが好き - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 家で飲むのが好き - 西川純のメモ 家で飲むのが好き - 西川純のメモ のブックマークコメント

 大学院時代は幹事役をものすごくやりました。しかし、私がついた小林先生東京にお宅があり、大学のある筑波には週一回しかこられません。その上に、酒は強いのですが、酒席は余り好まれない方でした。そのため、小林研究室としての飲み会は無く、結果として幹事役もありません。その一方、他の研究室の幹事役にかり出されることは少なくありません。幹事役になれば、たえず宴席の机の上を見回し、酒・肴が切れていないか気を配らなくてはなりません。また、会費とのかねあいを考えながら、ビールからお酒に変えるタイミングを計ります。また、参加者(特に教官)の嗜好を考え、酒・肴を選ばなければなりません。結婚式の席次ほどではないとしても、席次も考えなければなりません。これが難しい。特に教官が二人、三人、四人と増えると、その教官毎の日頃の言動をもとに推理し、座る位置と、距離をはからなければなりません。さらには、酒席の主人である教官の金離れを考慮しなければなりません。金離れがいいからといって、たかりすぎるのは禁物です。また、さらに気を遣うのは、金離れの良くはない教官に対しての対応です。完全に「割り勘」ではメンツを潰しますし、だからといって大幅に割り増しをお願いしますと、あとが怖い・・・・。その教官が嫌がらない程度の割り増しになるように会費を設定します。さらには、帰りのタクシーを手配し、参加者一同でお見送りをするというところまで配慮しなければなりません。でも、きっちりと仕事はこなしました。だから、いつのまにか他研究室の幹事役として、その研究室教官か、もしくはゼミ長から頼まれ、かり出されることが重なります。

 今までに私がお仕えした根本教授根本研究室、また、私の代になってからの西川研究室で百人弱の現職院生さん、学生さんを指導しました。しかし、私レベルにまで幹事役に徹した方はお一方もおられません(不遜ながら)。徹しられない理由としては、酒の飲めない人の場合、酒飲みの気持ちが分からないという欠点があります。もちろん、酒飲みは、酒を飲めない人の気持ちが分からないという欠点がありますが、酒席の場合の殆どは酒好きですから・・・。特に、酒席を設けたがる教官は酒飲みに決まっていますから。たとえば、日本酒好き、洋酒好きの教官がいるにもかかわらず、ビール一本でやろうとしたりします。また、酒が無くなったこと自体、気づかない場合も少なくありません。また、自分が酒を飲まないものですから、日本酒の肴にチーズを出したり、ウイスキーの肴に刺身を出しても、ヘンとは思われません。

 一方、酒飲みが優秀な幹事になれるかというと、そうでもありません。大抵の場合、酒席の前半までは優秀な幹事ですが、後半になると自分が酔ってしまって幹事役を務められなくなってしまいます。でも、それはそれで良いことだと思います。だって、それは、その酒席が、幹事役の人にとって「も」楽しい会だったということです。私の場合は、大学院での幹事役の時、酔った試しがありません。だから、全員から会費を徴収し、店に払い、教官の帰りのタクシーを送り出し、参加者みんなを帰したあと、そ~っと終わったはずの宴席に、気のあった後輩一人(今は鹿児島大学助教授です)と戻ります。その店の方も、よく分かっているで、我々がタクシーを見送っているとき(すなわち全員が店の外にいる間)に、残った肴を集め、綺麗に盛りつけし直して待ってくれます。それから、「あ~今日も気を遣った馬鹿馬鹿しい会だったね」と愚痴を言い合いながら、飲み直します。まるで、会社の営業マンみたいですね。だから、大学院時代は、酒席は詰まらぬものと覚悟を決めていました。

 でも、高校に勤めてからは、酒席は楽しいものだということを気づきました。さらに、大学に勤めるようになると、気を遣うのではなく、気を遣われる側になりました。大学院時代の経験を思い出しながら、「嫌われないよう」気を遣っているのですが、きっと我が儘になっているのだと思います。だって、酒席が楽しいですから。でも、なるべく一次会で帰るようにしています。というのも、私の大学院での経験では、いて欲しいという教官は早々に帰り、いて欲しくない教官二次会三次会、はては四次会までいるという原体験があるからです。おそらく、いて欲しくない教官が四次会までいるのではなく、四次会までいると、いて欲しくない教官になるのではないでしょうか?

 私は酒が大好きです。でも、見知らぬ人と飲むのは苦手です。相手がどう思っているかを考え始めると、酒で酔えません。だから、テレビ居酒屋に一人で飲むシーンがあると、なんで外で飲むのか見当もつきません。最悪なのは、酒席に女の人が横に座るようなところです。たえず、話がとぎれぬように気を遣います。その手の店が大好きな人のお供で行く場合がありますが、最悪です。金を払ってでも行く人の気持ちが分かりません。私は、金を払ってでも、ご遠慮したい。私は家で飲むのが大好きです。外で飲んでも、1次会で帰ると、家内が一本付けて待ってくれています。それをゆっくり飲んで、寝るのが大好きです。

[]あんちゃんは礼儀正しい 15:05 あんちゃんは礼儀正しい - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - あんちゃんは礼儀正しい - 西川純のメモ あんちゃんは礼儀正しい - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今の若い奴らは礼儀を知らない、ということは良く耳にします。とくに私ぐらいの年齢の人があつまると、その手の愚痴が出ます。年を取った証拠です。でも、私はいつも反対の立場で主張します。それは、定時制高校で教えた子どものことがあるからです。彼らは「とっぽい」カッコをしていますが、ちゃんと話すと実に礼儀正しく対応してくれます。もちろん、敬語や仕草が、常例にはずれることもありますが、気持ちは実に礼儀正しいです。そんなことを、運転の際、再確認することがあります。

 道が狭くて行き違いが出来ないとき、ちょっと待つ場合があります。そのとき、茶髪の兄ちゃんは、片手をちょこっと上げます。ところが、おっさん、おばさんの場合は、そのような挨拶は殆どありません。車線変更でパッシングしたので、間に入れる場合もあります。けばけばしい兄ちゃん車は、ちゃんとハザードランプをつけてお礼をします。一方、無理矢理はいってきたのにもかかわらず、ハザードランプ挨拶もない、それでバカ野郎と思う車を、二車線になって横に並ぶと、大抵はおっさん、おばさんです。

 おそらく、礼儀知らずのおっさん、おばさんも、祝儀・不祝儀の時は、礼儀作法に関して一家言あるのだとおもいます。でも車社会では無礼です。あんちゃんは、祝儀・不祝儀の時は、突拍子もない格好や行動をするかもしれません。でも、車社会では礼儀正しいです。どっちも、どっち。TPOが違うだけのことのように思います。

 昨日の帰宅時に、茶髪のあんちゃんが礼儀正しかったので、そういえば、こういうこといっぱいあるな、と気づいてメモりました。