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2006-09-21

[]マーケティング 22:30 マーケティング - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - マーケティング - 西川純のメモ マーケティング - 西川純のメモ のブックマークコメント


 我々の考え方を広げるにはどうしたらいいか、考えました。そのためには、我々の考え方の長所短所を分析しなければなりません。長所は、以下の通りです(順不同です)。

 1)学力が上がる。学ぶ姿にもハッキリ出来ますが、テストの点数にもハッキリ出ます。

 2)子ども同士の人間関係が良くなる。仲良しこよしではなく同僚になります。人間関係のゴタゴタが激減します。

 3)親の評判がよくなる。だって、子どもが家に帰って、嬉しそうに学校のことを話すようになるのですから。

 4)教師が楽しくなる。同じ仕事をしても辛くなくなりますし、子どもの様子をワクワクして楽しめます。

 5)直ぐに出来るようになる。1週間程度で出来るようになります。考え方を変えればいいだけで、新たな知識・技能を必要としませんから。

 と、120点満点です。では、欠点はといえば・・・

 おそらく、たった一つです。それは、考え方を変え、実際に実践することが難しい、ということのみです。理由としては、以下のようなものが挙げられます。

 1)今までの教育界での常識と全く異なるので、授業をイメージしずらい。

 2)結果として、実践に踏み切れない。または、従前の常識で我々の考え方をねじ曲げて理解するので、実践に失敗する。

 3)授業をイメージか出来ても、失敗したら、と不安になり実践に踏み切れない。

 3)に関しては、補足があります。我がゼミの4年生に、「採用された初年度に「学び合い」をするか?」と聞きました。ゼミ生達はニヤニヤ笑って首を振りました。彼らは、我々の授業のイメージに関しては理解しています。でも、その彼らもやらないと応えます。理由を聞きました。彼らによれば、「もし、失敗したら・・」ということです。

 我々の考え方は、かなり革命的です。一度も自分では実戦した経験がない人は、やってみなければ分からないというのが正直なところでしょう。かなり自分の授業力に自信を持っている人であれば、「失敗したって、あとで何とでもなる」と腹をくくれるでしょう。もしくは、「失敗したって、きっとだれかに助けてもらえる」という当てがある人なら腹をくくれるでしょう。ところが、自分に自信が無く、職場の人に対して信じることが出来なければ、腹をくくれません。ゼミ生は「みんなと同じことやって、うまくできなかったとしても、そんなに責められないけど、みんなと違ったことをして、うまくできなかったら、周りの人から言われる。それに、みんなと同じことやって、うまくできなかったとしても、どうやればいいか聞ける人がいる。でも、みんなと違ったことをやって、うまくできなかったとき、相談する人がいない。」と言っていました。さもありなんと思います。

 つまり、我々のしなければならないのは、二つです。第一は、授業の姿を見せることです。第二は、何かあったらサポートする体制を整えることです。第一に関しては、既に「2泊3日の上越研修」というものがあります。我が研究室に来て、2泊3日、シャワーのように我々の実践を見ます。ただ、これは敷居が高い。遠方の方が、いながらで実践を見られるようにしたい。でも、そのためには肖像権個人情報の配慮が強く求められます。でも、これは計画中です。第二のサポートですが、私はメールを受ければ、誠意ある対応をしています。でも、これをネットワークで解決するシステムを構築したいと思っています。