■ [感謝]感謝状

今年は埼玉のS先生のクラスをいっぱい参観させてもらった。学び合いに興味を持っている方々と一緒に参観した。本で書いたことが嘘ではなく、本以上であることを、私以上に雄弁に示してくれた。それを感謝するため表彰状を送りました。文面は以下の通りです。
表 彰 状
○○ ○○ 殿
あなたは○○小学校において学び合うことの素晴らしさを多くの教師に示すことにより『学び合い』を広めることに貢献しました その成果をたたえ表彰いたします
平成十九年二月二十八日
西 川 純
そして表彰状と共に、以下のお手紙をつけました。
○○小学校6年生の皆さんへ
こんにちは、私は新潟県の上越教育大学の西川と申します。何度も皆さんの授業を見せて頂きましたが、ご挨拶はまだでした。私は『学び合い』というものを大学で研究しています。『学び合い』はどんなものであるかは、佐藤先生や杵渕先生の授業を受けた皆さんでしたら良くお分かりですよね。みんなで分かるために、みんなで勉強するということです。この素晴らしさは、皆さんは実感されていると思います。まず、勉強が楽しくなります。そして勉強がよく分かります。それが『学び合い』の凄いところです。しかし、この『学び合い』の良さは、あまり知られていません。多くの先生方は、皆さんが自由に学び合うと、遊びだすと心配しています。また、先生方が一から十まで教えなければ分からないと思っています。我々は学び合っている子どもたちの姿を徹底的に記録し、分析する研究を行っています。そのことを通して、皆さんが自由に学び合うと、真剣に勉強するし、よく分かるということを明らかにしております。しかし、いくら分析結果を示しても信じてもらうことが出来ません。しょうがありません。今までの授業とは、ものすごく違うものですから。そこで、学び合っている皆さんの姿をライブで見て頂くことを考えました。今年、何度もそのような会を設けました。おかげで日本全国の先生方が見に来て頂きました。皆さんの真剣な勉強の様子は、その先生方をビックリさせました。そして、皆さんのような子どもたちに育てたいと願うようになりました。
皆さんは『学び合い』によって多くのことを学んだと思います。社会科の勉強はもちろんです。しかし、それだけではないはずです。学び合うことによって、今までよく話したことのない友達と話し合えたのではないでしょうか?そして、困ったことがあったら、友達と協力することがいかに大事かを学んだことと思います。それこそ、小学校で学ぶ最も大事なことです。でも、それだけはありません。皆さんの姿によって、多くの先生が『学び合い』の素晴らしさを感じ、そして、その先生のクラスで『学び合い』がはじまります。つまり、皆さんの経験した『学び合い』を出来る子どもが増えています。そして、それは来年はもっと多くなるでしょう。そのことが出来たのは、皆さんのおかげです。有り難うございます。本当に有り難うございます。
中学校で『学び合い』が出来るかどうかは分かりません。しかし、6年社会で学んだ人と人との関わりの大事さは、忘れないでくださいね。皆さんが中学校でも多くの良い経験が出来ることをお祈り致しております。
改めて6年生の諸君に感謝します。君らは本当に素晴らしかった、いや、凄かった。私は君たちから、いっぱい、いっぱい、教えて貰いました。ありがとう!