■ [お誘い]学部4年生の方へ
上越教育大学の教職大学院の宣伝です。本学の教職大学院は変わったカリキュラム構造をしています。授業のほとんどは修士1年の前期に集中しています。教育実習は修士1年と2年の9月から12月にあります。
ということは、修士1年の1月から翌年の8月いっぱいは授業が全く無しです。何でそんなカリキュラムにしたかと言えば、一つの理由は受験対策です。非常勤講師をしながらの受験はとても大変です。まじめに授業をしていればとても勉強する暇はありませんよ。
教職大学院修了者に対してペーパーテストを免除する県は少なくありません。
中央教育審議会の答申にもあるように、今後は修士が教師の基本的な姿になります。つまり、今の1種免許が今の2種免許の位置づけになります。
■ [お誘い]現職の方へ
現職の方が大学院に行きたい場合、そのネックというのは地元を離れられない、というものがあります。
上越教育大学の教職大学院の宣伝です。本学の教職大学院は変わったカリキュラム構造をしています。授業のほとんどは修士1年の前期に集中しています。教育実習は修士1年と2年の9月から12月にあります。
そして実習は現任校で出来るのです。ということは、絶対に上越にべったりいなければならないのは修士1年の4月から8月までの5ヶ月間だけなんです。それ以外は定期的に上越に来る必要はありますが、基本は地元で活動できます。
日本中の多くの現職派遣の場合、14条適用と呼ばれるもので派遣されます。つまり、1年目は大学院で学べますが、2年目は通常と同じ勤務をしながら大学院に籍を置くというものです。しかし、担任や授業やその他の校務があるのですから忙しくて集中できません。
しかし、上越教育大学への派遣制度は2年間派遣です。つまり、2年目に仕事がつかないのです。もちろん、現任校で実習させてもらうのですから、「はいよろこんで」の精神で仕事をしなければなりません。しかし、担任もありませんし、絶対にしなければならない授業もありませんし、校務分掌もありません。ゆったりと実践研究を勝手知ったる学校で出来るのです。
現任校にもお得です。あなたの派遣期間は補充が入ります。そして、あなたが戻れば過員になるのです。それもその学校のことを知り尽くした人です。ね、お得でしょ。管理職に派遣のことを切り出しやすいと思います。
■ [お誘い]ツアー
8日は広島に行きます。9日は広島市で『学び合い』で学校作りをしている三入小学校に行きます。その後、三入小学校の先生方と島根の益田に移動します。10日は益田で『学び合い』中国の会(http://bit.ly/TK4Mek)に参加します。終了後、神戸に移動。11日は神戸で兵庫の会(http://goo.gl/imWeS)があります。12日は兵庫で『学び合い』で学校作りしている西宮浜小学校に行きます。そして昼頃そちらを出発して上越に戻ります。
■ [大事なこと]その先
若い先生が上越に学びに来ています。教師経験が1年ちょっとの中学校の先生です。先輩教師から『学び合い』ステップアップを紹介され、全ての授業を『学び合い』にチェンジしました。しかし、うまくいかない、ということでメールを私に送りました。忙しかったので、その先生の学校に電話してアドバイスしました。その時、機会があったら上越に遊びに来たら、と申しました。それが10月10日です。
なんと、直ぐに校長先生の相談し、2泊3日の研修を許されたのです。私はその方にフルの『学び合い』を全部の授業でやっていることを校長先生は知っているのですか、と伺いましたが、ご存じなそうです。なんと理解のある管理職なんだろう、と思いました。きっと優れた部活指導を出来る教師だったんだろうな、と想像します。
その若い先生は、どういう課題を出せばいいのだろうか、という入門者が持つ典型的な疑問を抱えて上越に来ました。『学び合い』ステップアップに書いたとおりに課題の出し方を手ほどきしました。そして、学習指導要領を読むことは大事であることを語りました。
しかし、本当の手ほどきは、そこからです。その先生と対話することによって、その先生が子どもを信じ切れていないことが原因であることを自己分析されました。そこで、『学び合い』が単なる分かる授業を目指しているのではなく、子どもの幸せを保証する教育であることを理解してもらいました。そして、まずは反発する子どもではなく、動いてくれる子どもに着目すべきことを語りました。
結局、従来型指導であっても『学び合い』であっても、教師がどのように子どもに対峙するか、という覚悟が教育の成否を決めているのです。『学び合い』はその覚悟をシンプルに表現しているのでわかりやすいのです。
その覚悟が出来ていて、子どもを信じられる教師がどのような授業を出来るかを、公開していない教材をいろいろ見せました(一般公開の許諾を得ていないものです)。若い先生はそのレベルの高さに唖然とされていました。よく『学び合い』に関して、教科の本質がどうのこうのと言われる方がいます。しかし、それは『学び合い』の初期段階です。その段階は教科の本質よりも集団づくりに集中しています。しかし集団が形成され、子どもを信じられるようになれば、教科の本質が分からなければ達成できない課題を与えれば、教師がいろいろと手立てをしなくても、子ども達がものすごいレベルにまで達することを実例を通してお見せしました。それも、一部の子ではなく、全員がです。若い先生は目を見開いて、口を半開きにしながらそれを見ていました。
私のところには大学院進学希望者からのメールがよく来ます。その時によく書くことです。大学院で最初に学ぶべきものは、何を学ぶべきかを学ぶことだと思うのです。大学レベル、また、現場レベルで疑問に思うようなことは、そりゃ大学や現場で学べます。大学院まで来る必要は無いと思います。しかし、大学や現場では疑問にすら思わないことを疑問に思うようになれるから、大学や現場では学べないことを学ぶことが出来ると思います。
その方は、課題の出し方に関して10のことを学ぼうとして上越に来ました。もちろんそれも学びました。しかし、その方が今まで思いもしなかったことを100や200学んで上越を出発されました。その方の頭の中は、今、嵐のような状態だと思います。
明日は関東の同志の授業参観です。その同志は人柄温厚な方です。きっと嵐を鎮め理解に至らせると思います。