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2008-03-15

[]「みんなが」なりたつためには 19:28 「みんなが」なりたつためには - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 「みんなが」なりたつためには - 西川純のメモ 「みんなが」なりたつためには - 西川純のメモ のブックマークコメント

 いろいろな方のブログを読みながら「みんな」が成り立つために大事なことを書きたくなりました。

 第一は、目標の設定です。メンバーが納得して、メンバーの間で一致する目標を設定することです。これが管理者の一番大事な能力です。残念ながら、多くの職場では中間管理職の「調整能力」の延長上に管理者としての資質があると誤解されている。しかし、調整能力はメンバー(せいぜい中間管理職)が持つべき能力で、管理者の能力ではありません。

 第二は、「みんな」を本当に求めることです。当然、「第一」の課題も「みんな」を基礎としてなければなりません。個々のメンバーの目的は「自分」なんです。「みんな」は「自分」を達成することの手段です。ただし、個々のメンバーが「みんな」は「自分」を達成する手段とあからさまに考えているとしたら、おそらく「みんな」は達成されません。一人一人は精神的な意味でも「みんな」を自分に課します。それが「自分」にとって意味あるし、実利的であることを知っています。とにもかくにも個々のメンバーは「自分」が基本です。しかし、管理者はあくまでも「みんな」なんです。個々の「自分」を見過ぎてしまうと、比較が生じます。結果として序列が生じます。だから、意識的に個々をみないようにする努力が必要なんです。(これが辛いんですよね・・・)

 第三は、仲良くすることを求めるのではなく、課題を達成することを求め、そのために折り合いをつけることを求めるのです。はっきり言って、世の中にウマの合わないやつはいます。そして、クラス全員とウマの合わない子どもはいます。しょうがありません。それと「仲良くせよ」と求めれば、最悪、陰に隠れて陰湿ないじめになります。そういう人と距離を置くことは健全です。しかし、「第二」の縛りがあるので、捨てることを許しません。(諸般の事情で捨てることがあるならば、それはメンバーの仕事ではなく、管理者の仕事です)

[]ピーターパンじゃない 17:42 ピーターパンじゃない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ピーターパンじゃない - 西川純のメモ ピーターパンじゃない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 例年、卒業式・修了式のある、この頃になると自分がピーターパンのようだと思います。巣立って行かれる方は、普通の社会に戻れます。ところが、私は大学という特殊な環境の中に取り残されます。ネバーランドは、短期間滞在するならパラダイスです。でも、数十年生きるには、なかなかしんどい世界です。ところが今年は、自分が取り残される・・というような気持ちになります。しかし、毎年常にというわけではありません。とてつもなく忙しいときなどはピーターパンと感じることさえなくなります。今年はピーターパンと感じません。その理由は何かと考えてみました。そして自分で驚きました。その理由は自分がネバーランドに生きていると感じていないんです。

 今年度は以下のことがありました。

●ブログの『学び合い』グループが立ち上がり、全国の同志と常に繋がっていられます。

●埼玉、長野、群馬で「子どもに学ぶ教師の会」が主催するセミナー・フォーラムが立ち上がりました。

●地元上越で『学び合い』を取り組む先生、学校が生まれました。

●すばらしい学生さんたちとネットワークを組むことが出来ました。

●多くの先生方、学生さん方にライブを見せることが出来ました。

 以上の結果として、多くの同志を得ることが出来ました。私の頭の中は、大学内にある問題ではなく、日本全国の同志の学校のことで一杯です。だから、自分が大学というネバーランドに取り残されるという感覚が無いのだと思います。

追伸 おそらく約5年間の学内外での政治闘争がほぼ満額回答を得られたことも原因でしょう。武田信玄が「勝負は、六分七分の勝は十分の勝也、八分の勝は危うし、九分十分の勝は味方大負けの下作り」と言っています。しかし、信玄は甲州一国の国主の世継ぎとして生を受けたという圧倒的な有利な出発点にもかかわらず、一生の間に得た国は駿河と信濃半国にすぎません。九分十分の 勝ちを目指して、かつ、大負けの危険性をさける努力を怠らなければ、七分八分以上の勝ちを得ることは出来ないのだと思います。まだまだ、攻撃的に、かつ、どん欲にいたいと思います。