■ [大事なこと]異質は大事
勉強の得意な子が勉強の不得意な子を教え続けるのは何故でしょう。『学び合い』は滅私奉公では続きません。「勉強しなさい!を言わない授業」でも書きましたが、異質であることの意味を子どもは理解しているからです。というより、我々はみんな理解しているのに、「等質が良い」という変な宗教が教育で蔓延しているんです。
アメリカの研究者が、就職に役立った情報をだれから得たかを調査しました。その結果、普段あまり深いつきあいをしていない人からだそうです。そういえば、私も家内を紹介してくれた人は、普段はあまりつきあいの無い人です。本当に大事な情報は、親友や肉親から得られるのではなく、そうでない人から得られます。
人は集団化します。いわゆる類は友を呼ぶという言葉で表されるように、似たような人が集まります。自分の友達は、友達同士も友達という関係ができあがります。分かりやすいのは、年賀状の相手です。年賀状の相手を分析すると、いくつかの集団ができるのではないでしょうか?つまり、自分が年賀状を送る相手同士が年賀状を送り合っている関係はあり得るのではないでしょうか?この小集団は人間の本源的な欲求であり、猿の時代から引きずっています。この小集団は意味があるのですが、持っている情報がクローズしています。つまり、友達の持っている情報が自分の持っている情報と大して違いが無く、そのためあまり価値がないんです。
世の中で幸せに生きるためには、身近な集団が重要です。例えば、家族が一番重要です。でも、世の中で飛躍するためには、身近でない異質な人との繋がりが大事です。