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2009-02-11

[]出張 18:12 出張 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 出張 - 西川純のメモ 出張 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今週の金曜日から、大阪泊、西脇泊、東京泊の3泊4日の出張です。家内から「お父さんは、殆ど家にいないね」と嫌みを言われます。が、これが終われば、3ヶ月ぐらい宿泊のある出張はありません。(例外は東京の会です)

[]やっぱ駄目 17:07 やっぱ駄目 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - やっぱ駄目 - 西川純のメモ やっぱ駄目 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 下のメモを書いた直後に、「逆に、『学び合い』はとても難しくて、苦しい研鑽と、たぐいまれなる才能が必要だ」といった方が分かりやすいかなと思いました。そして、『学び合い』プラチナ、『学び合い』ゴールド、『学び合い』シルバー、『学び合い』カッパーなどを設け、家元制度みたいにするのです。でも、やめました。方便としても良くない。何故かと言えば、『学び合い』の考え方に反するからです。だって、『学び合い』プラチナが希少だからプラチナの意味を持ちます。しかし、『学び合い』では全員が達成することを大事にしますし、出来ると信じることが大事です。だから矛盾します。ということでやめました。あはははは

[]出来る人 16:49 出来る人 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 出来る人 - 西川純のメモ 出来る人 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 かつて私は「教職経験5年未満の人は読まないでください」と本の帯に書きました。その当時から、『学び合い』が出来る出来ないは教職経験で決定できるわけではないと思っていましたが、まあ、経験が無い人は無理かなと思っていました。しかし、愚かでした。そんなの関係ありません。

 『学び合い』は非常に簡単です。でも、その簡単さが理解されず、ひねりすぎたりします。また、多くの教育論では建前論では語られるが、実際の実践では無関係な部分が『学び合い』では大事です。しかし、それが理解されず、建前論だと思って抜けます。これが『学び合い』を失敗する最大の理由です。でも、今後、『学び合い』を実践できる人の数が多くなれば、口伝が出来ます。そうなれば、多くの人に分かってもらえるでしょう。しかし、現状では基本は自分で理解しなければなりません。

 イルカさんのコメントに「中途半端な表面の技術だけマネしてみて「『学び合い』はだめだ」なんて言う人が、これから必ず現れて来ます。」とありました。そうだな~っと思います。とても癪です。だから、今後の講演では、私の今までの経験に基づいて、以下のように語ろうかな~っと思います。

 現状で『学び合い』を会得するにはいくつかの能力が必要です。

 第一は、メリハリのある指導によって人を動かす能力です。『学び合い』が出来る先生と出来ない先生は、その教室にいくと分かります。直ぐに出来る先生のクラスは笑いが絶えません。でも、先生がガツンと言うとピンと緊張が走ります。でも、それが暗く、暗くならず、また笑いが起こります。ところがなかなか分かってもらえない先生のクラスは静かなんです。しわぶき一つしないというような状況です。きつく、きつくコントロールしないと、子どもはコントロールできないという先生の場合は、なかなか出来ません。逆に、いつまでもフワフワしていて、叱るべきところで叱れない人も難しい。きつすぎても駄目、緩すぎても駄目、メリハリのある指導がある人は『学び合い』を直ぐに実行できます。この手の指導の姿は、教職経験が何年たっても固定的です。ちなみに、採用直後の学生さんでも上記が出来る人がいます。例えば、一定以上の学生さん達をコントロールして、何かを達成した経験のある人の場合は、上記に準じます。

 第二は、自分の教室に、自分には合わない子、自分が捨てている子がいることに気づける能力です。『学び合い』をして、子ども達が悪くなったという先生がいます。100%は子どもを見る能力のない先生です。『学び合い』によって子ども達の中にある闇を見えやすくすることは出来ますが、『学び合い』によって、それまで無かった闇が生まれることはありません。子どもを見る能力のある教師の場合、一斉指導においても、それが見えます。つまり、自分の話を聞いている子ども達の中に目が死んでいる子が少なくないことが見えます。自分が特定の子どもを捨てていることに罪悪感を感じます。そんな教師であれば、『学び合い』をすれば、そのような子が徐々に救われていることに気づけます。

 まとめます。現状において『学び合い』は全ての人が出来るわけではありません。二つの能力が必要です。第一は、メリハリのある指導によって人を動かす能力。第二は、自分の教室に、自分には合わない子、自分が捨てている子がいることに気づける能力。この能力が二つあれば、確実に、4週間以内(1週間以内も可能)に『学び合い』は初期段階から充実段階に発展するはずです。その能力の一つだけあれば、時間がかかりますが(時には1年間)『学び合い』を実践できるようになります。その際には、既に実践している人と繋がることが望まれます。

 そして、二つとも欠けている教師の場合は、現状ではかなり困難です。おそらく、教師の2割以上が『学び合い』を実践できるようになったときに、根本的な改善が成されます。

 いずれにせよ、同志各位が身近な人で、最初に誰に伝えるかを判断するときに考慮してください。我々は、みんなを大事にして、「その人」を切り捨てることはありません。しかし、「その人」に拘らず、集団の中で解決します。

追伸 つまり、中途半端な表面の技術だけマネしてみて「『学び合い』はだめだ」なんて言う人がいたら、「『学び合い』にはメリハリのある指導によって人を動かす能力と、自分の教室に、自分には合わない子、自分が捨てている子がいることに気づける能力の二つが必要なんですよ。あなたには無理なんですね~・・・」と嫌みったらしく言うでしょうね。あはははは

追伸2 上記に関わらず、管理職が積極的に否定している場合は、しょうがありません。しかし、その場合は、自分の職場以外に目を向けることが大事です。出来ないこともありますが、現状でも出来ることはいっぱいあります。それを見いだせなければ、いかなる職場においても、「●●だから出来ない」と合理化するだけになってしまいます。無理せず、政治をしてください。