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2011-04-02

[]習熟度別少人数指導 06:27 習熟度別少人数指導 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 習熟度別少人数指導 - 西川純のメモ 習熟度別少人数指導 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私自身は習熟度別少人数指導は、非常に効率の悪い指導だと思っています。が、それが良いものだと思いこんでいる方もいます。文部科学省の中央教育審議会の答申(初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について(答申))では一つの方法として例示しているにもかかわらず、それが地方自治体へ伝わる伝言ゲームの中で「やらねばならない」ものになっているところもあります。是非、原典の答申を読んでいただきたいと思います。

 が、宮仕えの身なれば、「お上」の申しつけには逆らえません。が、その「お上」の申しつけの中でやれることがあるのです。例えば、習熟度別少人数指導を『学び合い』でやりゃいいんです。え?と思われるかもしれませんが、ようは同学年で異学年合同学習をやればいいのです。

 具体体には、習熟度別の課題を『学び合い』の課題としてつくります。そして、それぞれの先生が、全体の前でそれの課題を与え全員が達成すべきであることを述べ、「さあどうぞ」と言うのです。そして、あとはいつも通りです。そして、まとめはそれぞれの先生が全体の前で語ればいい。ね、簡単でしょ。ま、お上が別々の部屋でやれと言うならば、最初は別々の部屋でやればいいのです。ま、効率は低まりますが。

 むしろ、一緒にやる先生との『学び合い』の場を「お上」が与えてくれたと積極的に考えましょう。

 でも、繰り返しますが、私は習熟度別少人数は効率の悪い指導法だと思います。だって、教師がわざわざ別課題を設けなくても、『学び合い』では習熟度別の課題になります。不得意の子にとっては、教師が与えた課題が課題となり、得意な子にとってはその課題を分かってもらうことが課題(つまり教材研究)が課題になるのですから。

 最後に繰り返します。どんなときにも出来ないことがありますが、出来ることがあります。それをまずやりましょう。「お上」には逆らえません。でも、「お上」のルールをしっかり調べましょう。具体的には、県や市からの文書はちゃんと熟読してください。そうすれば、『学び合い』に反しないことが分かるはずです。そうすれば、「お上」の与えたルールの中で『学び合い』を実践すれば良いだけです。

 高学年を担当することになった同志の相談メールに応えてメモります。