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2014-10-11

[]芸人 22:39 芸人 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 芸人 - 西川純のメモ 芸人 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 人を引きつけなければならない職業芸人と教師があります一見似ていますが、違います芸人は一発勝負です。教師は最低でも1年の勝負です。

 芸人芸人の出番を見ても笑いません。その芸人テクニックを冷静に判断します。「あ、集団圧力を使ったな」、「あの人をいじくって笑いをとったな」、「あのくすぐりは、○○さんのまねだな」とね。目の肥えた客でも同じです。私は落語大名人の話を何回も聞きますが、百回聞いて百一回聞きたいと思えるのは、大名人といえども5、6ぐらいです。

 これは子どもといえども同じです。教師の話芸を冷静に見ている子は必ずいます

 さて毎日の授業で話芸で勝負する教師がいても、1ヶ月で見破る子どもます。3ヶ月になれば4割程度は見破るのでは無いでしょうか?その時です。「私の話芸で子ども縦横無尽に動かせる」と思い込む教師と、「子どもを何とか楽しませたい」と思う教師に分かれます。前者は芸人の技の低いレベル評価され、不可とされます(可となるならば芸人になるべきです)。後者は楽しませたいという願いを持っている教師を評価します。少なくともクラスの2割はそうなります

 だから、私は一回勝負講演会しか話芸は使いません。講義でも使わないようにしています。使いすぎれば、鼎の軽重を問われるからです。1ヶ月過ぎた後の子もの評価は「人」なのです。これが芸人との違いです。