■ [大事なこと]全転授業
反転授業というのがありますが、『学び合い』は全転授業。家も学校も、ず~っと知識の獲得であり、知識の応用です。だって、知識の獲得や知識の応用が、6時間ごとに変わるなんて効率が悪い。我々の知識の獲得と応用は短期間の往還があるのが当然。時には、数分単位で起こります。
ま、あたりまえのことです。
■ [大事なこと]ホラー
教員用の転職のためのサービスがあることを知りました(http://t-career.jimdo.com/)。まあ、あるでしょう。日本で最もありふれた職業であり、かつ、最近は急激に職場環境が悪くなっています。が、失礼ながら笑います。少なくとも公立校の教師ならば特にです。
だって、転職すれば収入は激減します。都会ならばいざしらず、地方においては教師は高給取りです。というか教師以外は、もの凄く収入が低いのです。
仕事の辛さもそうです。モンスターペアレンツはいるかもしれませんが、どの職業でも顧客はいて、クレーマーはいます。手のかかる子はいるでしょう。でも、手のかかる顧客はいます。その顧客は子どもでは無いのです。
民間では顧客は獲得しなければいません。ところが、公立学校では顧客は法が手当てしてくれます。
合わない上司がいるかもしれません。でも、公務員ですから基本的にクビは無いのです。民間企業出身の校長がパワハラ等で問題になることがありますね。そりゃそうです。民間企業ならばクビがあります。ところがそれを使えないで民間企業での管理をしようとしたらパワハラまがいのことしか出来ませんから。
日本の0.5%の教員は心の病で休職しています。でも、その数値を民間の人が見たら一笑するでしょうね。
私には教員をやめて転職することのメリットを見いだすことが出来ません。あるとしたら、教員としての成果を認められ、その能力を生かして転職する人ぐらいです。教員で挫折して、転職して成功する可能性はもの凄く低いと思います。教員で挫折した同じことが、もっと拡大し、もっと厳しく求められるのですから。もともと、教員は子ども相手に人の道を説くべき職業です、余裕を持たねばなりません。だから、一般の民間よりは収入があり、余裕を持つべきなのです。
が、今後は厳しいですね。昨日のメモに書いたように、今後は競争相手が出来ます。自分の授業よりはるかに質の高い授業が安価に豊富に提供されるのです。あてがい扶持の顧客から、それも上得意の成績上位者からレッドカードを与えられるのです。
おそらく五十代の教員の半ばは早期退職して転職を考えるでしょう。しかし、上記の通り転職は成功しません。結果として数千万レベルの生涯収入を捨てることになります。四十代の教員の半数は飼い殺しでしょうね。怖い言い方ですが、大きな学校にはそんな教員が何人かいますよね。あのような人が増えるのです。
このような移行は徐々に進行します。
私の小さい時代には、魚屋も八百屋も米屋もいっぱいいました。今、見かけませんね。でも、どのように無くなったか思い出せますか?思い出せないでしょう。移行期間には以下のような会話があるかもしれません。
A:ねえ、B先生がやめるんだって。
C:へ~。そういえば最近辛そうだったもんね。
A:そうそうそう。
C:でもB先生のお子さんは中学生だよね。やめてどうするの?
A:なんか分からない。そのあたりB先生は何も言わないから。聞きづらくって。
C:ふ~ん。
そして、数年もたたないうちに、B先生の記憶はA、Cの記憶から消えるのです。でも、Bの人生はその後も長く続きます。
ホラーですよね。
今普通にある職業が、明治以降ずっとある職業が、今後もあるとは限りません。就職したらキャリアアップは終わり、なんていう生き方は出来ません。そうすればBのようになります。五十代は何とかごまかせるかもしれません。しかし四十代以前の人は無理でしょうね。