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2015-11-29

[]授業力 21:44 授業力 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 授業力 - 西川純のメモ 授業力 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 FBで若い教師に「若いうちは授業力なんて無くても授業は出来ます。だって、授業力ある新人がいたら気持ち悪い。そもそも授業力は子どもの前でしか獲得できませんから。だから、新人は生き残れるのです。」と書きました。

 柳家喬太郎のインタビューで、プロの落語家に入門した段階で、落研4年より上手くなるということを言っていました。何となく分かります。教師の授業力は教壇に立たねば分かりません。教師の授業力は生のクラスを離れて判断出来るわけありません。それは授業の修羅場を知っている人ならば、自明なことです。だから、研修会で授業力を高められたり、測定できると思っている人がいると、「馬鹿にするな」と思います。

 研修会で得られるのは、教室に立ち向かえるエネルギーです。

[]経営学 19:50 経営学 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 経営学 - 西川純のメモ 経営学 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニングとは何か?それを探るために色々な文献を引用しつつ書いてある本があります。

 でも、それらの本が私にはしっくりこないのです。

 『学び合い』を研究するとき、もっともしっくりくるのは経営学です。ドラッカーの本やジム・コリンズの本は大好きです。でも、一番好きなのはリッカートです。数量的な分析がつけられているので、理系人間としては一番好きな研究です。

 そこにあるのは『学び合い』そのものです。

 アクティブ・ラーニングとは一言で言えば、成果を出せる経営者がやっていること、です。リッカートの研究によれば成果を上げている大学の研究室は集団参画型なのです。それが『学び合い』そのものです。主任教授がいちいち指示して動く研究室は主任教授の予想できる範囲の成果しか上げられず、そして、主任教授の物理的時間が律速段階になります。ところが集団参画型ならば、一人一人の学生が自らの頭で考えるので、主任教授の物理的時間が律速段階にならず、主任教授の発想を超える成果を上げています。

 アイビーリーグの研究室では、教育学を分からなくても、そうやっています。それがアクティブ・ラーニングだと思っています。そして、そこには倫理的なものがなければなりません。それはドラッカーやコリンズの本に書かれているものと同じです。

 アイビーリーグに生徒を送り続けている高校もアクティブ・ラーニングでやっています。が、一般校はそんなことをしていません。まあ、日本の小中高と50歩100歩だと思います。

 今、日本の大学がアイビーリークレベルのアクティブ・ラーニングをすれば、日本は本当の先進国に脱皮し、少子高齢化社会の中で成長し続けられます。そして、もし、一般の小中高でもアクティブ・ラーニングをやればアメリカを追い抜くことも可能です。私は日本なら出来るような気がします。

追伸  ドラッカーやコリンズは、どちらかといえば在野の人です。リッカートは研究としては古い。でも、現在最先端の経営学の研究を読んでも、面白いけど、使えない。簡単言えば、細かすぎる。それが正しいとしても、そんなこと考えて動けない。だから、3人が好きです。同時に、世にある教師の授業力の本に対して、同じように、正しいとしても、そんなこと考えて動けないと感じます。

 普通の教師が普通の授業で毎日するには、原理原則は3つぐらいが限界だと思っています。

[]新任 18:07 新任 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 新任 - 西川純のメモ 新任 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 来年から教壇に立つ方へ。教壇に立って最初の1年は死ぬほど大変です。でも、大丈夫です。死にませんから。でも、1年後にすくすくと成長できる新人になれるか、なれないかは1年目の過ごし方いかんです。教員人生40年は、最初の数年で決まります。

 ゼミ生に語っていることをまとめた本です。

 http://goo.gl/uTckwG

 http://goo.gl/tvn1U0

追伸 今から指導案を準備しても駄目ですよ。そんなの2週間で種が尽きます。というか、全く使えないことに気づくでしょう。まあ、勤務地域の指導案の書き方を勉強した方がいいですが、同じ県でも書き方が違いますし、第一、それを教えてもらえるその地域の先生は身近にいない。そんなことより、声の出し方を練習した方がいいですよ。

 お知り合いの若い人に紹介して下さい。

[]踊る会議を無視して 13:41 踊る会議を無視して - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 踊る会議を無視して - 西川純のメモ 踊る会議を無視して - 西川純のメモ のブックマークコメント

 文科省の奥の院のどこかで、入試制度に関して、らちもない議論を進めている。おそらく自分たちがメインプレーヤーだと思っているのだと思います。でも、メインプレーヤーは経済・産業界です。

 東大出身者も就職に苦労する時代です。

 文科省の奥の院で入試制度をどんなに形骸化しようとしても、形骸化は出来ません。何故なら経済・産業界は形骸化を許しません。日本の大学が求める人材を養成しないならば、外国人を雇うつもりです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151128-00000029-kyt-l26

[]大阪の会 11:14 大阪の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 大阪の会 - 西川純のメモ 大阪の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 1月30日に大阪で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/357556/

[]小役人 10:32 小役人 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 小役人 - 西川純のメモ 小役人 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ある会合に出席しました。そこでは小中学生のインターネットによる問題を生じさせない方法が語られていました。ある方は、胸を張ってインターネット、スマホを禁止することを語っていました。そして、ある地域では保護者の協力によってそれが徹底されていることを誇っていました。

 私は何も言いませんでしたが、「小役人」と心の中でつぶやきました。もちろん、上記の発想が善意の発想であり、多くの教師の発想であることは分かっています。個人的には誰も悪くない。でも、視野が自分の見える範囲しか考えていない。たしかに上記のようにすれば自分の管理下では問題は起こしません。しかし、見えないところで問題を起こします。そして、卒業後はその方々の責任ではないのでしょう。

 教師の目の前で使わせ、教師の目の前で失敗させる。そして、それが問題であることを集団として理解させ、規範とする。それが必要なのに、と思います。まあ、子どもを信じられないと出来ませんね。でも私には不思議です。確かに子どもを全面的に信じられないし、たしかに信じられない子どももいます。でも、数十人、数百人の子どもを管理できる能力が自分にあると思えるのが、とても、とても、不思議です。

http://goo.gl/R6TikO