■ [大事なこと]アドバイス

『学び合い』の会のフリートークや懇親会で壁の花になっている人がいると、アドバイスすることがあります。とにかく、喋っている人の近くによって話を聞くこと。そして、質問することです。人は教えたがりです。そして、それが最も強いのは教師です。だから、「おしえて」とは「仲良くしよう」と同じなのです。これがポイントだとアドバイスします。逆に、聞きたくもない人に教えると、嫌われます。ようは相手の顔をみて、判断することが大事です。
が、私は不得意です。だから、普段はニコニコしていて、聞かれたら応えます。
■ [大事なこと]一人も見捨てず

私のゼミ生の一人が、イジメを研究しています。そのゼミ生と半年以上、イジメのことを議論しているのですが、イジメは無くならないと思い続けています。ところが、最近のゼミでその誤解が氷解しました。
私が言ったのは、仲良くなることは不必要だということです。「一人も見捨てず」とは人道主義に基づくものではなく、実利的なものです。例えば、世の中にはイジメられても仕方のない行動をする子どもはいます。多くはありません。でも、いることは確かです。でも、わざわざイジメるのは損です。単に関わらなければいいのです。もちろん、無視をするのは大抵は損です。挨拶を欠かさず、でも、関わらないようにすればいいのです。ようは、職場の「困ったちゃん」に対しての大人の対応です。
かなり以前、ある『学び合い』の会で、『学び合い』の会なのに私は見捨てられたと声高に主張する学生さんがいました。心の中で笑いました。『学び合い』を理解していないと。しかし、折り合いをつけて、何も言わずにニコニコしていました。言っても、わからないでしょうから。
人は、折り合いをつけた方が、多くの人の場合は有利です。そのことを子ども達に繰り返し語りましょう。希に、それがわからない人もいます。その場合は折り合いをつけて、その相手なりの距離感を保ちましょう。そのうちに、その子が学べば、距離を詰めればいいのです。学べなければ、距離を保ちましょう。ただし、関係を断ちません。何故なら、そうする行動をすることは自分にとって損だからです。
人道主義も、道徳も、人間の利害を洗練したものだと思っています。
ま、抽象論に走らなければ、ごく当然です。
そして、抽象論の人道主義が数ヶ月でファッショになることを、実証データで示したことがあります。ファッショにならない現実的な方法は、距離を保つことです。
追伸 集団が十分に育てば育つほど、許容できる困ったちゃんのレベルが上がります。集団作りの問題です。