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Know Why

 コロナ前は全国の多くの学校に呼ばれました。特にギャラに関して厳格なルールを設ける前は、『学び合い』に真面目に取り組んでいる学校も、そうでない学校も。

 そのとき、私は図書館と職員室前の廊下を見に行きます。そこに行けば、極端に孤立している子がどれほどいるかが分かります。もう一つわかりやすい指標がいます。全校の児童生徒数と特別支援学級の子どもの比率です。これが低ければ良い学校で、高ければ駄目学校です。そもそも一定以上の子ども数がいる学校だったら、統計学上、そんなに大きな差が出るわけないのですから。じゃあ、差が出るのは何故か?

 現在、特別支援学級に入る児童・生徒の基準は何でしょう?色々調べましたが、結局のところ、担任がその子がいると大変だと思うか否かなのです。つまり「ユニークな子、面白い子」と思うか、「大変な子、手のかかる子」と思うかの違いなのです。だから、特定の教師は次々と特別支援学級に送り込みます。

 ただし、学校レベルでそのようなことが起こったとしたら、それは一個人の問題ではありません。職員室の教育力が低いことを意味しています。「大変な子、手のかかる子」と思っても、同僚に愚痴や相談が出来れば気が晴れます。そして、アドバイスによって解決する場合もあります。

 統計を取るたびに、特別支援学級の子どもの数は増え、グレーゾーンの子どもの数は増えています。それに対して、国は全教師に特別支援学級担任の経験をさせるというとんちんかんな方向で対応しようとしています。目前の事実に対して「どうすればいいの?」というKnow How的発想に止まり、「何故増えているの?」というKnow Whyという発想がない。ちょっと考えれば、人の特性が短期間に変わるわけないのは簡単な事実なのにね。