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募金

 昨日のオンラインゼミで募金について質問を受けました。

 ボランティアに関しての質問です。日本はボランティアの文化がなく、欧米はボランティアの文化があることを聞かれました。この違いは、日本の場合、メンバーシップ型社会です。簡単に言えば、職場が準拠集団です。職場が準拠集団であれば、募金ではなく労働によって集団に貢献できます。ところが欧米はジョブ型社会、つまり、いつでも職場を変えられる社会では職場は準拠集団になれません。だから、地域コミュニティが準拠集団になるのです。この世界では労働ではなく、募金によってコミュニティによって貢献できるのです。

 では、これからの社会ではどうするか?

 中学校区を単位の地域コミュニティが発達すれば、募金ではなく労働が貢献になります。例えば、子育て期間の人に対して、「いいよ、私の家でご飯食べさせて、寝かしてあげるから」という一言が金銭的には値千金になるのです。

 そこで、私は「絶対に募金はしない」と言いました。質問したオンラインゼミ生は怪訝な顔をしました。以下の通りです。

 私は募金をしない。例えば、○○羽募金はその募金のかなりの部分はその組織維持のために費やされている。と言いました。

 中間搾取があるか否かを判断する基準は?と聞かれました。応えは簡単です。世界レベル、全国レベル、全県レベルの募金は中間搾取があると申しました。怪訝な顔をしてあので。「だって、それを維持するための人がいるでしょう。その人達が生活する賃金はどれほど?」と申したので納得しました。ようは手弁当で成り立っている組織は中間搾取はない。

 私は東日本大震災の募金にはびた一文もだしませんでした。(例外は、学生さんの募金に対しては万札を出しました。駄目ですね、教師なのです)その代わり、被災地の人に対して、無料で講演するとオファーしました。これって、中間搾取無しですから。

 つまり、金を出すことが嫌ではなく、善意にたかる奴らに金を出したくないのです。