サル山にはボスサルを頂点にヒエラルキーがあることはご存じですよね。それは子どもにも影響します。ボスサルの子どもは栄養状態がよく、ヒエラルキーの低いサルの子どもは栄養状態が悪いのです。
ところが、人工的なサル山ではなく、自然状態ではそのようなことは無いのです。何故だと思いますか?
自然状態では、ヒエラルキーの格差が行きすぎると、ヒエラルキーの低いサルは群れから出ます。しかし、群れのサイズが減少しますと、群れの競争力が低下するので、ヒエラルキーの高いサルが行きすぎないのです。
私は新しいコース、新しい専攻を立ち上げました。その制度設計で重視したことの一つに、研究室異動の権利の確立です。学生さんがゼミ異動を希望した場合、移動先教員の同意があった場合、もともと所属していた指導教員の承諾無しに異動できるのです。これは学生さんのみならず、教員にもメリットがあります。このような仕組みがあれば、ハラスメントで訴えられる危険性は大幅に低減します。
逃げられる権利、自分の所属する集団を選ぶ権利はとても大事なことだと思います。
本日のクローズアップ現代では「いじめ対策」が紹介されました。日本はスクールカウンセラー・スクールロイアーを導入する試みが紹介されていました。すみませんが、馬鹿馬鹿しいと思います。
まず、皆さん考えてください。自死にいたるような重大なイジメが生じるようなクラスの担任や学校が、それを解決できると思いますか?無理です。そのような学校にスクールカウンセラー・スクールロイアーを導入したら、自己防衛の壁で拒否するでしょう。スクールカウンセラー・スクールロイアーを受け入れられる教員や学校は、もともと重篤な問題を起こさないと思います。
じゃあどうしたらいいか?
重篤なイジメを防ぐには、学校から切り離すことです。
具体的な方法としては、子ども対象、保護者対象の外部講師の講演会を開きます。講演会では教育機会確保法を説明し、1条校以外の選択肢があることを知ってもらうのです。出来れば、そのような学校に通学する場合の補助制度があればと思います。これがあれば、いじめ対策に留まらず、今の学校にフィットしない子ども救いとなると思います。なお上記の講演会の講師選定等は行政が行い、学校がタッチできないようにすべきです。
後から、後から子ども・保護者が学校を捨てれば、重篤な問題を起こす学級・学校が自ずと明らかになります。そうなったとき、そのような学校・学校が変わるようになるかもしれません。
追伸 もう一つあります。重篤な問題が生じたら、学校に連絡せず、弁護士に相談すべきです。そうすれば証拠の収集方法を教えてもらえるでしょう。内容証明の通知を行い、必要な場合は訴訟を起こします。なお、その頃には学校から逃げていれば良いのです。