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何のため

 本日は、久しぶりに授業実践レベルの質問を受けました。このレベルの質問は西川ゼミではまれです。

ゼミ生:西川先生だったらクラスの子どもが給食で残した場合はどうするか?」という質問です。

私:殴る

ゼミ生:驚く

私:そんなことするわけないだろ。そのそも、残したら何が問題?

ゼミ生:もったいないから。

私:だったら、食べきれなかったら他の子にあげればいいだろ。実際、私とゼミ生たちが一緒に食べるとき、食べる前に食べられなさそうなものは他のゼミ生にあげているよ。お前が間違っているのは、そのそも何故残すのか問題かを考えればいい。言われたときに初めて「もったいない」と言ったが、お前はそんなこと考えずに、残食が多いと困ると考えた。『学び合い』では、何か問題が起こったら何が問題かを考え、その問題を解決することを求めること。解決策は子どもが考えることであって教師が考えることではない。教師がやるべきことは、何故、その問題を解決すべきかを語ること。

 

 別のゼミ生からの質問です。

ゼミ生:非常勤で入っている学校での『学び合い』が伸び悩んでいる。どうしたらいいか?

私:何度も言うけど、『学び合い』の質を定めているのは2割弱の子ども、まあ、5人ぐらいの子どもだ。その子の顔を思い浮かべて。その子達が手を抜いている原因を考えるんだ。おそらく、何かの手立て、テクニックを聞こうとしている。そりゃそのレベルでは無理だよ。西川ゼミでそんなことが起こったら、俺は何する?お前の根本的な問題は、今のレベル以上の『学び合い』にする意味を2割弱の子どもに納得させられるか否かだ。100%言えるけど、お前はその事に関して何も言えないだろう。お前にとっては意味があるかも知れないけど、2割弱の子どもには今のレベルで十分だ。さて、私は何をしている?生き方レベルの『学び合い』を語っている。

 授業レベルの『学び合い』では、全員達成→異学年→地域コミュニティ→子ども達の一生涯の幸せという段階がある。授業レベルの『学び合い』の実践者にも上記のレベルのそれぞれの段階にいる。しかしね。その上のレベルがある。『学び合い』の最終目的は、自分とじぶんの家族の幸せなんだよ。それを実現するために、子ども達の一生涯の幸せがアリ。それを実現するために、地域コミュニティがあり。それを実現するために異学年がアリ。それを実現するために全員達成がある。この一連の関係を、自分の生きざま、エビデンスが語れたら、生き方レベルの『学び合い』に到達している。西川ゼミでの問答は実際にそうだよね。だから、私は家族との幸せや、経済的自由を見せびらかしている。そして、それを成り立たせるために何をやっているかを説明している。私の幸せと、授業ですべきことが一本に繋がっている。

 ただし、私とお前は違う。私は、根拠俺で示せる。しかし、若いお前はエビデンスはない。しかし、それがどのように繋がっているかを理解することは出来る。その理解が本当ならば、藻掻くはずだ。それは2割弱の子どもには伝わる。

 お前に宿題だ、次回には、2割弱の子どもが納得するレベルアップする理由をかたれるようにしなさい。これは私の授業レベルの『学び合い』の本をいくら読んでも分からないだろう。私の『学び合い』を書いていない本、そこに引用されている本、ゼミで私から紹介されている本を読み、自分で考え、人と語り合うことによって獲得出来る。