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2004-11-04

[]雰囲気 12:54 雰囲気 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 雰囲気 - 西川純のメモ 雰囲気 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最近の控え室の雰囲気が違います。原因は、若い学生さんの比率が高くなっているからです。

 現職院生さんは、フィールド調査で遠方にいるGさん・Oさん、半フレックスのYdさん・Mさん・M(奥様)さん、お目出度準備で忙しいYzさんで、多くは出払っています。ということで、控え室にいる院生さんは学卒院生のHぐらいです。最近は、若い学部生がいます。学部生がウロウロするのが自然になってきました。昼食も、 学部生さんと食べる機会が圧倒的に多くなりました。

 ふと思いました。私は色々な講演会で、そして、本で異学年学習の重要性を主張していました。ところが、昨年まで 院生さんの控え室と学生さんの控え室を分けていました。理由を挙げれば色々あります。第一に、両者を一緒に入れるような大きな部屋がないというものが大きな理由です。でも、それは知恵を出せば解決する問題です。冷静に考えれば、私自身の中に既存のシステムに囚われる部分があり、一抹の不安を感じてい たからです。 それがT先生が管理職に出たという外的条件と、院生さん・学生さんの中に異学年をやっても良い、やろう、という意見が出始めたという内的条件によって一歩踏み出しました。でも、内心、ドキドキです。

 でも、やってみれば、全ては杞憂です。たしかに、完全な異学年学習が成立しているかは分かりません。でも、いい方向に進んでいることは確かです。 メンバーがそれを活かすことによって、自分の研究に還元しようという考えが感じられます。いや、研究という狭い範囲内ではなく、ゴチャゴチャして総体としての生活の一部を改善するに意味あることだと理解している姿が見えます。そして 私は、そのことをごく普通に感じる今日この頃です。今になってしまえば、不安を感じていた自分が馬鹿馬鹿しく感じます。昔の自分の気持ちを思い出せば、多くの先生方が異学年に踏み切れない気持ちも分からないでもないな~、と思いました。同時に、やってみれば分かるのにな~とも思いました。

 以下は、ある高校の先生からのメールです。高校でも異学年を取り組んでいるところもあるんですよね。

 『昨年西川先生からご教授いただいた新コースの取り組みですが、順調に進んでおります。6月に1週間集中的に総合学習を行いました。2月には同様に総合学習を行います。2月に向けてすでに来週からフィールドワークが始まります。来年は、1年生と2年生の混合グループで年2回の総合学習を行うと、現在の生徒にも、本校教員にも、本校志望の中学生や保護者にも話しています。異学年混合グループのメリットを説明すると、殆どの人が理解してくれます。頭がコチコチの一部の教員だけが既存のシステム以外の発想ができないようです。来年度末にはきっと面白い報告ができるのではないかと思っております。これからもよろしくお願い致します。』

追伸 フィールドに行っていた現職院生のIさんが1次調査を終えて戻ってきました。Iさんによって、また、雰囲気が良くなると思います。だって、Ydさんの研究でも示されるように、メンバーの多様性が高くなるほど、集団の質は高くなりますから。