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2006-04-05

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 学者生活は20年になります。それまでに、何度か脱皮を繰り返しました。まず、最初は東南アジアの比較教育でした。大学院入学当初は、青年海外協力隊に行きたいと思っていました。そこで、発展途上国理科教育研究したいと思っていました。そこで、経済発展と教育に関する本、また、東南アジア教育関係する本を買いまくりました。しかし、その後、アンケート調査研究シフトしたため、統計学の本、コンピュータの本を買いまくりました。また、修士論文テーマが、工業高校理科だったので、技術教育の本を買いまくりました。また、概念研究だったので、心理学の本を買いまくりました。大学院時代の友人からは、「西川神保町本屋街)に行くと、ぺんぺん草も生えなくなる」と言われるほど、買いまくりました。その後は、コンピュータハードに興味が移り、その関係の本を買いまくりました。そのころは、毎日、厚手の本を1冊以上読み切ることを自分に課しました。読み終わった本は、それこそ「山」のようでした。学者生活をしてからも、そのような習慣は続きます。自分が研究したいというテーマに関する本を、とにかく買いまくります。と、こ、ろ、が、大学院の頃に比べて時間が無くなったので、相対的に「積ん読」が多くなりました。その当時の専門である理科教育学の本はもちろん、認知心理学の本を買いまくりました。

 今から、8年前頃から認知心理学理科教育学から脱皮し、今のような研究シフトしました。そして5年前に、それまでの本、つまり、東南アジア教育の本から認知心理学の本を箱詰めして、物置にしまいました。それから5年たちますが、封入した本を見直す必要性は全くありません。

 最近、T先生の部屋の整理を手伝って、本の整理をしなければならないと感じました。そこで、決意して整理にかかりました。まず、理科教育に関する本ですが、これは同僚となったKさんにあげることにしました。今後も理科の授業を分析しますが、「理科」という内容に拘る研究ではありません。そちらは、かってはT先生担当していましたし、今後はKさんが担当することになっています。その他の箱に入った本は3つに分かれます。第一は、手元に残しておく本です。それらは大学時代、何度も、何度も読み返した思い出の本です。一番多いのは、学部に読んだ数学の本、ついで物理学の本です。大学院時代は、ピアジェガニエ、オーズベルあたりの心理学の本、統計学の本、コンピュータの本です。これらは大きな箱一つにまとめられます。第二は、ネットで売れる本です。第三は捨てる本です。このような整理によって、この二日間で、大部分の本を整理することが出来ました。

 整理して思いました。家では家内に、「とりあえず使わないものは捨てるべきだよ。日本で一番高価なのはスペースなんだから。どうしても必要だったら、もう一度買えばいい。まあ、その必要はまずないと思うけど」と偉そうなことを言っています。でも、考えてみれば、家内以上に、ものをため込んでいたのは自分だったと反省しました。