新入生に西川ゼミはどういう研究室だと言うことを説明するのが難しいのです。
私の修士の学位論文、博士の学位論文は理科教育学です。日本理科教育学会の学会賞をいただき、学会誌編集長をつとめました。これから言えば、私の専門は理科教育学です。が、私の専門を理科教育学だと思っている人は殆どいないでしょう。理科教育学に関する業績はダントツで多いのはそうなのですが、その他の業績も多い。しかし、今、私の専門を理科教育学と思っている人はどれほどいるでしょうか?かつて、「私は理科出身ですが、西川研究室に所属できますか?」というメールを貰ったとき、笑うと同時に脱力しました。
教職大学院には共通科目があり、5領域(教育課程の編成・実施に関する領域、教科等の実践的な指導方法に関する領域、生徒指導、教育相談に関する領域、学級経営、学校経営に関する領域、学校教育と教員の在り方に関する領域)があります。その全てを単独開講できると文部科学省の審査で認定いただきました。簡単に言えば、私一人がいれば、教職大学院の認定は楽になります。
私の専門は何なのでしょうか?『学び合い』のことを書く本の割合は下がっています。
ゼミ生に聞いたら、「日本を変える」、「一人も見捨てられない社会・教育」とか言われます。でも、これって専門じゃないですよね。
困ったもんだ。こんな自分になるとは思っていなかった。ゼミ生や私の本を読み込んだ人は分かるけど。