お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

2009-02-16

[]N小学校 22:27 N小学校 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - N小学校 - 西川純のメモ N小学校 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日、『学び合い』の提唱者の顔を見たいという子ども達の希望に応えるために、N小学校に行きました。今日の内容が盛りだくさんすぎて、私の頭をあふれ出してしまいます。

1. 我が同志の授業を観ました。上手すぎる!と思いました。さすが、クラス平均100点を実現する同志です。でも何よりも、楽しく子ども達とからかっているのが幸せそう。

2. 保護者の同志と話し込みました。頼もしく感じました。学び合う保護者集団を実現する学校だと確信しました。その集団は大きなことをやらかします。

3. 幼稚園・保育園の同志と話し込みました。面白く感じました。直ぐにでも、幼小連携の本当の姿を実現するだとうことを確信しました。凄いことやらかします。

4. その市の教育委員会の委員の方に合いました。それが、年来の群馬の同志の「お姉様」であることを発見!腰を抜かすほどビックリしました。そして、その方がその授業参観に参加したのは、まったく別ラインのインプットなんです。点が線になり、線が面になっていることを感じます。

5. 6年生に『学び合い』を誤解する人の誤解を解くビデオを作成せよと課題を出しました。ビックリするほど素晴らしいものが出来ます。笑いと涙ものの作品です。

6. その学校の先生方の動きを見ました。不安でドキドキの段階を脱し、安心したものが見られます。次の段階に移る前兆です。暖かく見てくれるあの校長先生がいるのでるから、大化けします。同志に山ほどの課題を耳に吹き込みました。

7. 我がゼミ生、及び参観の皆さんの凄さを感じました。

8. 何よりも子ども達が凄かった、本当に凄かった。本当に凄かった。本当に、本当に凄かった。

 書ききれないほど、多くのものを得ました。感謝!

[]子どもの叫び 22:27 子どもの叫び - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 子どもの叫び - 西川純のメモ 子どもの叫び - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日、子ども達に、『学び合い』を誤解している人の誤解を解消するビデオを作成して欲しいと願いました。許諾を得たら、講演で使いたい。本当に凄いビデオが出来ます。そして、それを見たら、多くの同志がその意味を理解し、自分でも作ると思います。山ほどのダイヤがありました。笑いながら、ウルウルしながら聞いていました。その中の一つを紹介します。

 本学の学生さんが、『学び合い』のデメリットとして、教師の思ったようにならない、つまり予測不能であることをデメリットとして挙げていました。そのことに関して、ある子どもはビデオの前で、次の様に叫んでいました。

 「思ったようにしたいならば、どうぞ一斉指導をして下さい。でも、僕らはロボットではありません!」

[]幸せ 22:27 幸せ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 幸せ - 西川純のメモ 幸せ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 3泊4日で家に帰り、息子にチュチュされ、家内に「せがんで」ダッコしてもらいました。嫌なことを全て忘れました。本当に不思議です。

[]ネットワーク 08:42 ネットワーク - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ネットワーク - 西川純のメモ ネットワーク - 西川純のメモ のブックマークコメント

 十数年前にラディカルな社会的構成主義やアフォーダンス理論の本を読んだとき、反発を感じました。その頃の私は子どもの頭の中を調べる認知心理学を教科学習に適用する研究が面白くて仕方がありませんでした。だから、「知識・技能は人の頭の中にあるのではなく、人と人との間の中にある」とか「知識・技能は道具から発する」のような主張は馬鹿馬鹿しいものでした。だって、知識・技能が人と人との間にあると言ったって、「そりゃ、空気の中に保存できないだろ!」と思います。ましてやドアのノブが握れと主張しているのようなものは、トンデモ科学の一部みたいなものです。でも、今は思います。説明の仕方が悪かった。

 通常の認知心理学はCPU(まあ、考えるところです)が一つのコンピューターを脳のモデルとします。知識・技能は内部メモリーやハードディスクにためられます。子どもたちというコンピューターに知識・技能を効率よく与えるために、それぞれのハードやOSに合わせる必要があります。いずれにしても、一つのコンピューターに着目すれば良いんです。

 ところが本当は違います。本当は、無数の大小のコンピューターが繋がったネットワークをモデルにすべきです。例えば、私があることをグーグルで調べたら、だれのHPにたどり着くか分かりません。さらに、ファイル共有の世界になれば、だれのさえも分からなくなります。

そのようなとき、私のコンピューターの持っている能力は、私のコンピューターを遙かに超えたものです。それでは世界中のコンピューターが持っているデータを一つのコンピューターに保存する目指すべきでしょうか?ナンセンスです。むしろ、どれだけ質の高いサービスを提供できるネットに繋げるかが重要です。そして、世の中にはどんなサービスがあるかを知っているかが重要なんです。残念ながら学校は別なところをねらっています。ネットで調べれば直ぐに分かること、そして、学校で勉強させても1週間後には忘れるようなことを勉強させています。

以前に書いたように、『学び合い』が一般化した先の学校のイメージがあります。それはネットワークを最大限に生かして、中高生の自由研究が「ノーベル賞を取ること」という社会です。半分は笑い話ですが、半分は本気なんです。

[]感謝 08:42 感謝 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 感謝 - 西川純のメモ 感謝 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 断絶の航海で紹介した社会では「尊敬・感謝」という貨幣が流通しています。でも、それは既に成り立っているように感じます。

 『学び合い』グループでは、無償で様々なサービスを他人に与えています。それによって得られるものは、メールでの「ありがとう」、『学び合い』の会であったときの「ありがとう」です。私も毎日、2、3時間ぐらいは『学び合い』関連のメールの返信に費やしています。その量を教育雑誌の原稿料に換算すればかなりの高額になります。それが1年中続くのですから。しかし、大抵のメールからは「ありがとう」という対価を得られます。

 私には不思議なことがあります。ネット社会での闇の部分があります。私ぐらいラディカルな主張をばんばん書けば、誹謗中傷の嵐の中にたたき込まれるはずです。私は電子メールを始めるときも、ブログを始めるときも、それは覚悟しました。ところがです。二十年間のネット生活の中で、そのような経験はたった2回しかありません。私の知名度がその程度であるということも当然ですが、それよりも私という存在に気づく人の質に依存しているように思います。それを感謝しています。

追伸 今後、そのようなことがあったら、助けて下さいね。

[]自戒 08:42 自戒 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 自戒 - 西川純のメモ 自戒 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 コンピューターの世界にふれてから約30年です。意外に知られていませんが、私はもともとコンピューターの専門家として上越教育大学に採用されました。昔はコンピューターをチップ(ボードではありません)から組み立てることも出来ました。また、教育工学会にも論文が3つあります。エッヘン。あ、自慢話になっちゃった。話を戻して・・・

 その間、いろいろな盛衰がありました。IBM、CPM、MS-DOSNEC・・・そして、今はマイクロソフト。いずれも覇権を握ったとたんに、囲い込みをし始めました。ま、気持ちとしては分かります。ところが、囲い込みをしたとたんに、衰退が始まります。『学び合い』を研究すると、その理由が分かります。集団の質を定めているのは独創的な少数な人たちなのです。その人たちは囲い込みを嫌います。だって、独創性を発揮できなくなるのですから。だから、囲い込みの外に出ます。そして、独創性のある人は、その独創性を認めてもらいたがっています。だから、自分の独創性をそれまでは考えられない低価格で提供し始めます。そうなると、多くの人がそれを利用し始めます。そして、囲い込んだ方が衰退し始めます。

 『学び合い』もある一定以上のシェアを占めると囲い込みの誘惑にさらされるでしょう。でも、先人の失敗は繰り返したくはありません。

[]出発 06:51 出発 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 出発 - 西川純のメモ 出発 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 人は「引きこもり」が基本だと思っています。つまり、家族とか気のあった人だけとつきあうのがストレスがない。昔の農村も限られた人だけとつきあえば良かった。しかし、現代は多種多様なネットワークの中でさらされます。

 今日は埼玉の学校に子どもの同志たちに会いに行きます。色々とストレスの多い日々を送るには、同志からのエネルギーをいただかなければなりません。楽しみです。