■ [大事なこと]管理職
管理職は管下の人より前を走らねばなりません。管下の人と同じ次元に立てば、管下の人は自由ですが、管下の人同士の軋轢を生じます。しかし、管理職の能力が、管下の人の能力の限定になってはいけません。どうすればいいか。方法ではなく、目標の先達になればいい。
数学者の旬は短い。しかし、多くの後進を育てられる数学者は、良き問題を考えられる人です。その解答を与える人ではない。ヒルベルト問題は多くのことを与えた。これは全ての学問に通じると思う。
一番恐ろしいのは、自分がバージョンアップせずに、管下の人がバージョンアップしたときです。非常に心地よい、楽な状態です。しかし、その直後にくるのは崩壊です。管理職は管下の人にプレッシャーを与えなければならない。しかし、自らに対してもプレッシャーを与えなければならない。
管下の人は管理職がプレッシャーが与えてくれる。しかし、管理職は自らが与える必要性を感じなければならない。これは四半世紀以上の研究生活で感じたことです。
学生がバージョンアップしているならば、彼らの「先の先の先」を狙わねば。だって、彼らの学術の経験は数年過ぎません。私はその十倍程度、それで飯を食っているのですから。フォフォフォ