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2012-04-15

[]学級崩壊 21:12 学級崩壊 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 学級崩壊 - 西川純のメモ 学級崩壊 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』を実践できる人が異動するとしたら、どんな学校現場が一番、良いでしょうか?スバリ、学級崩壊してどうしたらいいか途方にくれているクラスが一番です。

 学級崩壊するようなクラスはパワーがあります。そして、クラスを動かせるだけの頭がある子がいるのです。その子たちを押さえ込もうとするから崩壊が起こります。一方、そのパワーと頭を正しい方向に向けて解放させれば、ものすごいことが起こります。そして、学級崩壊を起こせるだけの頭の良い子であれば、この状態を続けることは自分に不利であることをよく知っています。従って、非常に簡単に変わります。しかし、この種を知らない人にとっては、その人は魔法使いのように見えるでしょう。

 我がゼミのOBからの自慢メールです。教え子の自慢はわが自慢。

 『先生、報告するのがもったいないのですが、すごいことになっているようです。(子どもたちが家に帰ってからいろいろと話しているようです)昨年度、私のクラスに入っていた支援員の女性の先生が、教室にある「スタートブック」を手にして「月曜日まで貸してください」と笑顔で帰宅しました。「よいものは、よい」と分かってくれる、素直で誠実な方です。今年度も私のクラスの特別支援の男の子を担当しているベテラン女性教諭は、「毎日感動しています」と一日に何度も駆け寄っては、「腕に鳥肌が立っているのよ。ねえ見て。決してセクハラ行為じゃないのよ。」と、それはもう、はつらつと過ごしています。私は「ぼくは何もしていないのですが、どうしたんでしょうか。嬉しいですね、幸せですね。いや、これまでの先生方の指導のおかげだと思います。根気強く、子どもたちを信じて待ってみましょう。これからも授業中にたくさんおしゃべりしましょ!」と繰り返し伝えています。

  金曜日の午後には、全校縦割り班の4つの班分けを子どもたちに任せたら、いつもは教室中を走り回ったり飛び出したりしている男子たちや、話し合いに加わらなかったという女子たちも、「折り合いをつけて話し合っていた(2人の女性教諭の報告)」そうです。今まで、学級での話し合いは成立しなかったクラスなので、初めて「学級会」で話し合っている姿を見たそうです。まるで、未確認飛行物体を見たときのような会話内容でした。しかも、その司会を輪番制でやろうとしたら、今まで相対的に弱い立場だった男の子と女の子がペアになって司会をすることになり、私の心が届いている2名の書記がサポートしての進行でした。周りの子どもたちは、その二人の堂々たる司会ぶりに触発されたのか、最後は司会者に拍手をしていました。

  そして、先生!サヨナラの挨拶は私と握手をして教室を出ることになっているのですが、男の子たちが、両手で握手をしたり、想いをこめて固い握手をして帰り始めました。朝の歌も蚊の鳴くような歌声だったのが、日に日に心を合わせ始め、素敵な歌声になってきました。

朝も、帰りも、授業中も、涙が止まらない状態です。給食中も、悪ガキグループと一緒に食べていて、なぜだか涙が止まらなくなり、鼻水を混ぜて味噌汁を飲んでいました。

  西川先生、『学び合い』の考え方は、本物なのです。西川研究室で本当によかったと、共に過ごしたゼミのみんなや、これまで成果を残してくれた先輩たちに感謝しています。

幼稚園からずっと同じ人間関係で育ち、これまで教師(素晴らしい方々です)と相性が悪かった子どもたちは、「『学び合い』説明書」にどう表現してくれるのか楽しみです。<12日ごとに席替えをするのですが、最終日は「クラス『学び合い』会議」を行い、説明書に加筆修正していきます>

  今週の金曜日はPTA授業参観と懇談会があります。保護者版「説明書」づくりもたくらんでいます。題して「我が子たちを救ってくれた『学び合い』讃歌」~日本一幸せなクラスここにあり~

  PTA懇談会の導入は、「映像や写真で綴るクラスの2週間」を流します。

 師にも見せたいなあ!』