■ [大事なこと]聡明
人は損得勘定で動きます。それを愛や真理や正義などの言葉で飾りますが、結局は損得勘定です。
ただ、短期の損得勘定ではなく、中長期の損得勘定を理解できる人は、その行動は愛や真理や正義と判断されます。そもそも愛や真理や正義とはそのようなものであり、そうあるべきだと思います。
物事の損得勘定を中長期で考えられる人は多くはありません。その人は「得」な人生を送れると思っています。
■ [大事なこと]非博愛主義
『学び合い』は「一人も見捨てない」と申します。だから、博愛主義のように思われます。違います。大きくは二つ違います。
第一は、正確に言えば『「一人も見捨てない」ことを諦めないことを掲げ続けることは自分にとって得』なのです。人は自分にとって利益になることでないならば続きません。一見、利害度外視のように見えても、中長期では自分にとって得なものしか続きません。博愛主義も実態は損得がなり立っていると思いますが、『学び合い』はそれを前面に出しています。それを子どもにハッキリと語り、2割の子どもが納得するのです。
第二は、一人の人が全ての人と繋がる必要はありません。人には相性があります。合う人、合わない人がいて当然です。誰もが誰かに繋がっていればいいのです。
最初は「一人も見捨てない」と子どもに語ります。しかし、やがて損得勘定や相性の問題が表面化します。そのとき、上記を理解せず、博愛主義のようになれば子ども達はついてきてくれません。