■ [大事なこと] 教師がブラック残業から賢く身を守る方法
「教師がブラック残業から賢く身を守る方法」(学陽書房 https://amzn.to/2K2yFwd)が発売になりました。改めて読んでみると、我ながらいい本だと思います。
さて、皆さんはもっともらしい理屈を上げて時間外労働を正当化している校長にお仕えしたことがあるのではないでしょうか?でも、それは嘘です。詳しくは本に書いてありますが、教員に定常化した時間外労働を認めることは法律的にありえません。ですので、私の本を校長にお見せ下さい。
それでも抗弁したならば、本の最後に編集協力に松丸弁護士の名前があることを示して下さい。松丸弁護士は労働問題の権威です。その校長は専門の弁護士より正しい知識があると主張できるでしょうか?
それに「県教育委員会に確認していいですか?」と言ってください。いや確認してもいいです。驚くなかれ、県教育委員会はあなたの味方をしてくれるはずです。何故なら、時間外労働を拒否したとき、保護者等からクレームを受け、説明をしなければならないのは校長であって、県教育委員会なのです。市町村レベルの教育委員会は法規をしっかり知っていませんが、都道府県レベルの教育委員会は法規を知っています。そして、校長のために法律的に誤っている「嘘」をつくわけがありません。
つまり、この本はお守りなのです。
この本には大分大学附属小学校の大胆な改革を紹介しています。読むと腰を抜かすようなことが書いてあります。例えば、毎年の研究発表を止めたんです。ビックリするでしょ?しかし、これは当然なのです。民間の会社ならばサービス残業が常態化したならば労働基準監督局が入って、指導をします。ところが公務員は労働基準監督局が入らないのです。だから、サービス残業が常態化しているのです。ところが、国立大学は独立行政法人になったので公務員ではありません。従って、労働基準監督局が入れるのです。事実、信州大学附属学校に入って、時間外労働にみあった手当を出すように指導をしました。ところが、国立大学の予算は今は火の車です。つまり、大分大学附属小学校の改革は大胆な改革ではなく、極当然の改革とも言えます。しなければならない改革をちゃんとやった、というのが大分大学附属小学校の凄さです。