個別最適化の教育は、現状のソフト、ハードで今すぐにでも出来ます。
高校生の殆どはスマホを持っています。総務省の「青少年のインターネット利用環境実態調査」(2019年)によれば、小学生の45.9%、中学生の70.6%はスマホを所持しています。みんなで協働的に学べば子どもの数の3分の1のICT機器で十分であることを学術データで我々は出しています。つまり、一人1台のコンピューターを用意する必要はありません。ようは、子ども達にスマホを使わせればいいのです。では、何故、スマホを使わせないのか?
Zoomを使えば遠隔授業も出来ますし、教師のテレワークも実現します。何故、Zoomを使わないのか?セキュリティの問題と言われます。噴飯物です。私は今までZoomに関連したセキュリティ問題を寡聞にして知りません。では、何故、Zoomを使わないのですか?
今、学校では休校中の宿題作りに追われています。噴飯物です。世の中には無料で良質な授業動画に溢れています。それを使えばいい。では何故それを使わないのですか?
つまり、ソフト、ハードの問題ではありません。「何か新しいことを始めたとき、何か問題が起こったときの責任を取りたくない」という小役人根性と、規格化、同時化、中央集権化という工業化社会のコードに支配されているからです。
今、個別最適化の教育と銘打った様々な試みがなされています。しかし、小役人根性と工業化社会のコードを乗り越えられなければ、スパコン並みのハードウエアがあっても、NHKレベルの教材があっても、個別最適化は出来ません。違ったツボをいくら押しても改善しません。
あ~。私にとっては自明なことが、何故分からないのだろう。きっと分かりたくないのだろう。