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2008-08-19

[]佐賀3 07:30 佐賀3 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 佐賀3 - 西川純のメモ 佐賀3 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 佐賀の先生が『学び合い』を学びに上越に来られたのは、昨年の9月です。それが今では、佐賀県内数十人の小中学校の先生が『学び合い』に取り組まれ、小学校・中学校での学校の取り組みとして位置づけられています。そして、多くの指導主事の方が『学び合い』を伝えるために奔走いただいております。昨日も、一つの小学校、一つの中学校の合同校内研修会にも関わらず、百二十数人の県内・県外の先生方がご参集いただきました。たった一年の成果が、これです。

 佐賀の同志の方々は、なかなか伝えられない、広がらない、と焦れていました。そこで、語りました。ニッパチ理論から言えば、全体の二割を説得できるならば、体制を動かすことが出来ます。佐賀県の先生方の人数から考えて、千に満たない人数の先生方を説得できればいいのです。それだけで小学校、中学校、高等学校の全ての段階で、子どもたちに安心できる時間を保証し、一生を守ってあげられる集団を与えることが出来ます。

学び合い』が伝わらないのは当然です。我々は周りを見回し、どう行動するか決める生物です。周りがやっていないのに、やるという人が少ないのは当然です。しかし、それでもやるという人も「も」確実にいます。その人に伝えればいい。その人が、自分が伝えられない人に伝えることが出来ます。頭の中に「?」が渦巻いている人には、私のような自信満々の確信犯は伝えることが出来ません。頭の中に「?」がありつつも実践し、確信を持ちつつある同志だけが、「?」を共感的に理解できます。

 上越に来られてから1年弱、本格的に動き始めて8ヶ月、それだけでこれだけの変化が生まれました。それでは、あと1年で、どれだけの変化が起こせるのでしょうか。全国には確実に成果を上げているにも関わらず、それを理解できず、排斥されている同志がいます。ところが佐賀では、学校で取り組み、管理職が理解し、教育委員会がサポートしているのです。これで出来ない理由はない。と言いました。そして、いつもの通り「出来ない理由を述べよ」とニコニコして聞きました。返答は「ありません」でした。次の言葉は、「期待しています」です。

追伸 このような会話をした先生方のお一人にA先生がおられました。A先生が私に熱く語っている姿を見て、B先生は目を丸くしておられました。B先生は昨年の9月に上越に来られた先生のお一人です。そして、佐賀に戻って『学び合い』を伝えた先生です。そのことき、伝えるのにもっとも手を焼いた先生の中にA先生がおられました。久しぶりにA先生にあったB先生が、A先生の変化にびっくりして、「あなたがね~・・」と笑って驚いていました。A先生によれば、あるクラスの問題に手詰まりになり、昨年の3学期になって「やっと」、「おそるおそる」実践したそうです。実践して直ぐに理解して同志になったそうです。本当に『学び合い』における最大の障壁は「やる」に一歩踏み出せるかだと思います。

追伸2 講演会には大学の先生も来られました。名刺交換しましたが、大学の授業でも『学び合い』を取り入れたいとのことでした。