■ [大事なこと]戦略
凡人の出来る対人関係の最高の戦略は「誠意」です。それさえあれば、誤っても許される。それ無しでやれば、最後の最後までだまし続けなければならない。それが出来るのは、百万に一人ぐらい。少なくとも私ではないし、おそらくあなたでもない。だから、言い方、接し方に意を尽くすより、相手を思う気持ちを本当にした方が良い。
あなたからみれば愚かで幼く見える子どもでさえ、自分の過去を振り返れば、どれほど大人を冷静に分析していたか?さらに、子どもたちに相互参照し、確認するような子ども集団となれば、あなたを越えた海千山千の知恵を持つのです。リンカーンは「多数の人を少しの間騙すことはできる。 少数の人を長い間騙すこともできる。 しかし、多数の人を長い間騙すことはできない。」と言っています。教師は子どもと1年間以上対峙します。であれば、絶対に騙すことは出来ません。でも、逆に言えば、誠意を持つならば、その誠意は確実に伝わります。絶対に。
子どもに、どのように声をかけるか、どのように声をかけるべきでないか。それはあります。でも、最も大事なことを忘れてはいけません。子ども「たち」は有能です。その有能性を信じていることを忘れずに、今、何が必要かを考えてください。それが分かっていれば、「ある子に対する長期間の小技」、「全体に対する短期間の小技」は有りです。そして、私はよく使っています。そして、その一部は手引き書に書いています。
追伸 講演会を聞いた方であれば、私の一斉指導のテクニックは捨てたモンではないことはお分かりだと思います。あれは暴走族に物理を教えることによって得たものです。でも、あれは全ての人にフィットしたテクニックではない。そして、それを必須とすれば多くの人は困ります。でも、誠意なら大丈夫。子どもと同じに、教師も一人も見捨てたくない。