仮に鉄板の「口説き方」というものがあったとします。ある人が30人に同時にそれを使ったとします。その人が口説いていることを、口説かれている人同士で周知だったとします。口説きは成功すると思いますか?
アドラー心理学を教育に適用する際に、これと同じ誤用があるように思います。
アドラー自身は自らの心理学を個人心理学と言っています。アドラー心理学は個人対個人に関してはかなり強力だと評価しています。だから、私が家内に、もしくは息子に接するときには参考になります。(ま、それを徹底できていませんが)しかし、それをゼミ生に対して使いません。
教育に適用するとき、多くの人は無前提で教師が使うものと考えてしまいます。しかし、誤用と思います。仮に私がアドラー心理学を教育に適用する場合、教室にアドラー心理学の本を置き、子ども達が学ぶことを促します。そして、教師は『学び合い』で子ども「たち」に接します。