昨日のゼミでは、ウクライナ情勢に関しての質問が多かったです。彼らの期待している応えは分かっています。でも、私はもう一つの選択肢を与えたいと思っています。
もちろん、ロシアの侵攻を擁護するつもりはありません。しかし、少し上の次元で考えて欲しいのです。
ロシアはウクライナのNATO加盟に反対しています。独立国家のウクライナが何を望んでも他国は干渉できません。しかし、アメリカはキューバ危機の際、キューバの判断を認めなかった。
自国の権益のためにウクライナの政府要人を拘束し、自国に有利な人を政権に据えることをしようとしています。でも、アメリカも中米でしました。ニカラグア、グレナダ侵攻はどうですか?
ようは他国を制圧できる国は、必要に応じてそれをしているのです。ただし、それを行きすぎると「損」をします。今、利害関係の調整をしているのです。善悪ではなく。
それを善悪で考えているゼミ生をたしなめました。ロシアもちゃんと計算しています。そのことを前提にアメリカも計算しています。それが外交です。