私は多くの部分でイノベーターです。
小中高の多感なとき、イノベーターとしての私は生きていました。幸い、イジメは無いです。それなりに敬意を受けました。友達はいないのに学級委員に選ばれました。でも、孤独です。この多感な時期に私を形成したルールは、「嫌われたくない」です。これは今の私の行動指針のバックボーンです。
幸い、この年になれば、嫌われる場面は少なくなります。嫌われることを避けるテクニックも学びます。
300人弱の学生相手の授業で、3人ぐらいがつまらなそうにしていると、その学生も引き込むためにテクニックを乱用します。乱用と分かっているのですが、つまらなそうにしている学生の目を見たくない。授業最後に拍手を貰える授業構成は出来ます。でも、全員は無理。
数多くの尊敬すべき同僚を差し置いて、私のゼミを選んだゼミ生と語るのは楽しいです。でも、「西川研究室は宗教じみている」と言われたと笑うゼミ生の話を聞くと、心が痛みます。きっと、その子達には、私は不快なのだろうな、と。
退職後は、私を選んだ人だけと関わる時間があります。イノベーターの私の安息があります。これって、アスペルガーや自閉症の子どもの苦しみに近いのかも。