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 素晴らしい教材、素晴らしい指導法があると思うのが今の教育です。しかし、一人一人の子ども・保護者がそんな教育を捨てる時代、そんな幻想は中長期的には生き残れない。一人一人の子どもにとって求める教材・指導法を実現するとしたら、一人一人の子どもが主体者にならねばならない。そして、そのサポーターは教師ではなく、子どもであるべきです。だって、一人一人の子どものニーズに教師がよりそうなんて無理だから。私は高校教師だった頃、三十数人のクラスの子どもに、「や~」、「いいね~」レベルでもいいから、全員に声がけすることを己に課しました。そして、抜けがないように出席簿にチェックしました。そこで分かったのは、そのレベルでも全員はかなり困難です。ですので、一人一人に寄り添うなんていう戯言を言う人を見ると。「やってないだろ、やってれば、直ぐに分かる」と感じます。ということで、『学び合い』以外の選択肢は無いと思っています。それは嫌だという人も生き残れます。子ども・保護者は多様です。しかし、今の学校の教員のどれだけ、生き残れるか?幸い、子ども・保護者が生き残れる未来が見えます。問題は、教員の中で生き残れる人がどれほどいるか?1条校以外を選択できない、1条校にいる子ども・保護者からの要求にどう対応するのだろう。

追伸 不遜なことを書きます。私は暴走族だらけの高校で、物理教師として生き残りました。だから、今、講演でもあのレベルを維持しています。これは私の才能ではなく、守ってくれた先輩のおかげです。しかし、今、学校の教育力は低下しています。色々な一斉指導を見ます。下手くそです。個別最適化を求める子どもであっても、面白い授業・分かりやすい授業を成り立たせるならば、今まで通りでいいのです。しかし、そのためには、2割のわかりきっている子どもからは尊敬を受け、切り捨てている2割の子どもからは、愛されているという錯覚を与える必要があります。日本全国で、それが出来る教師はどれほどいるでしょうか?それが出来ない教師は子ども達の反乱を受けます。もちろん、教師に反発するという非生産的な方法ではなく、見捨てるという方法です。その際に、仲間を誘うでしょうね。今は、非1条校に意識高い系の子ども・保護者が異動する現象が一般化しています。次は、その子達が周りを誘うようになります。『学び合い』ではそれが顕著でしょう。その子達は凋落から逃れられます。