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2007-05-12

[]したたか 08:26 したたか - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - したたか - 西川純のメモ したたか - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、私の頭を怒りで真っ白になったことを心配したした同志から、メールが来ました。

メモ拝見しました。

ご心配をおかけして申し訳なく思っています。でも、ご心配なく。

したたかにやります。

ただじゃすまさないという気になっています。

(今回の事件の内容が書かれていますが、個人特定されると思いますのでカットします。要は『学び合い』の同志の実践を悪意のある誤解をして、それによって、子どもたちが望む『学び合い』を禁止したという内容です。)

家庭訪問で「学び合い」について、たくさん質問を受けました。

説明をして理解を求めました。

でも、最終的には

子ども楽しいと言っているし、友達とうまくいけば、問題ない。学力がつけば言うことなし」

という結論に落ち着きます。

テスト結果でひとつの結果を出しました。

保護者からも応援してくれる人がいるし、へこたれてないで次の作戦を考えます。

楽しくなってきたぞ。』

 笑い出しました。こんな、したたかな人を敵に回すなんて・・・。ご愁傷様です。あははは

[]利己07:42 利己的 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 利己的 - 西川純のメモ 利己的 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ある方のブログに『学び合い』が成立すると、子どもは主体的になり、利己的になり、戦略的になるとコメントを書きました。後から考えれば、当然のことながら、『学び合い』が利己的???と困惑されました。すみません。私にとって、上記の利己的というのは決して悪い意味で使っていないのですが、誤解を生じやすい言葉だと思います。今後も、利己的という言葉を使うと思いますので、利己的という言葉意味を補足したいと思います。

 子どもが「利他的」で学び合いをしても、今までのデータによれば1ヵ月半程度に一つの限界が来ます。おおよそ半数のリーダーが「なんで、教えなければならないのか」と思い始め、そうなると影で分からない人を排斥しはじめます。よく、あると思いますが、固定的グループを作って1月ぐらいから、「ね~、班変しないの~」と教師に一人でくる子どもは、排斥された子ども、もしくは排斥しているリーダーである場合が多いと思われます。

 さて、そこで排斥しないケースと、排斥するケースの違いは何か?

 それが利己的なんです。

 つまり、他人をサポートすることが、自分の利益になると分かると、積極的にサポートします。また、自分のためだと分かっているので、どのようにサポートするかと戦略的に考えます。そのようなとき、永続的な『学び合い』が成立します。

 つまり、利己的と表現した意味は、「エゴイスト」という意味ではなく、『学び合い』が「○○ちゃんがかわいそう」という利他的ではなく、「○○ちゃんをサポートすること、それが自分のためになる」ということを理解しているという意味です。

 上記を成り立たせるために、授業開きにそれをちゃんと語りますし、授業の要所要所で語ります。

具体的には「一人を見捨てる集団は、もう一人を見捨て、もう二人を見捨て・・・、次はあなたかもしれない」というような語りです。

 具体的には私どものHPの学びの殿堂の神崎さんの実践の、10月4日の神崎さんの語りの最後の部分をご参照ください。また、10月26日をご覧ください。

[]昨日 07:42 昨日 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 昨日 - 西川純のメモ 昨日 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日は大阪府の楠葉西中学校に行きました。ここの岩谷校長は戦う校長です。ビックリしました。今まで『学び合い』を学校として取り組もうとされた校長先生は、ジェントルマンの方々です。じっくりと職員を説得し、徐々に理解してもらおうとされていました。ところが、岩谷校長の場合は、とにかく突き進みます。もともとアイデアマンですので、攻めの戦略を考えます。校長室で総計8時間ぐらい話しました。前半は私のほうが夢を語っていましたが、後半では校長の夢に圧倒されました。

 その中学校であった研究授業の講評の際、地区の偉い管理職の方が、全職員、そして校長に対して、「岩谷校長のような人の下で働くのは大変ですね」と言っていました。私は大笑いしたのですが、職員の方は笑っていません。それが実感なのだと思います。

 しかし、同時に感じるのは、「この校長は、本気で子どものことを考えているんだな~」ということは多くの職員は理解していると感じました。そして、校長の示す方向に向かって職員が向かっているということを感じました。

 今回の出張では、楠葉西中学校の方々と縁を結ぶことが出来ました。また、ある方との出会いもあり、別な方向での展開も考えられるようになりました。そして、敬愛する方との再会もありました。実に充実した出張でした。

追伸 今まで色々なところで、一般の先生にとっては「1+1」は実は3だった」レベルの話をします。それが終わった後に「質問のある方?」と司会者の方が言っても、会場の先生方は「し~ん」となる場合が大抵です。当然のことです。だって、今までの考え方に対して異質すぎます。どのように捉えていいのか分からない、というのが正直な気持ちだと思います。が、今回の場合は、実に多様で、つぼどころを捉えた質問をいただきました。凄い先生方だな~と感じました。

 その学校の平常授業を見させていただきましたが、大阪は『学び合い』にはいい土壌だと思いました。だって、中学生も「ボケ突っ込み」の文化が血に流れていることを感じます。「こりゃ、鎖をとれば、自然に『学び合い』になる」と感じました。