現場の先生方と話すと、大人の喧嘩の仕方を知らないと思います。特に公立学校校長との戦い方を知りません。
校長には権限はありますが、それは法規・条例に基づくものです。例えば、学校教育法、同施行令、同施行規則を読めば、教諭には殆ど関係ないことです。そこに書かれていないことを言われたら、エビデンスで反論すればいいことです。それを越えて言われたら、「職務命令でしょうか?職務命令ならば文書として下さい」と言えばいいのです。100%引っ込めます。何故なら、管理職のほうは、教諭と違って法を理解している人が多いですから(困ったことに全員でないので、手間がかかることはありますが)。
そんなことしたら嫌がらせをされると思うかもしれません。しかし、公立学校校長の出来る反撃は、担任を外す、特別支援学級に配属するという、校内人事が限界です。そうなったら、楽させていただけるという図太さが必要です。(慌てて特別支援学級担任の方々にお詫びしますが、レトリックだとご理解下さい)。第一、それを決める前に、おそらく脅しにそれを言うでしょう。それをICレコーダーに記録すれば、それは絶対に発動できなくなります。
ただし、これを安易に発動せよとは申しません。しかし、それぐらいのことを分かっているという理解を与えることは重要です。その中で、穏やかに交渉すればいいのです。
ちなみに私はあることを交渉したいと思ったとき、学長と面談し、「これこれのことが成り立たない場合、会議で手を上げてこれこれのことを申し上げます。もちろん、○○法、文部科学省の通達○○はご存じですよね。」と穏やかに申します。こうすれば、管理職は事前に対策を考えて、妥当な落としどころを準備して会議に臨みます。満額回答でなくとも、にこやかに矛を収めます。このような交渉は何度も繰り返し、いつか当初の満額回答以上の結果を納めることは可能です。
この手の交渉で最も簡単で、勝率100%の交渉は部活動顧問を断ることです。詳しくは拙著(https://amzn.to/3Kz3NBn)をご覧下さい。
でも、それよりも遙かに簡単な交渉ごとで、今の日本で直ぐにやるべきことがあると思います。それは熱中症対策で一定の基準を満たしたとき、野外の部活を一斉停止にすることです。校長が反対したら、「子どもの命の問題です。事故があったとき、校長の判断で行ったと理解してよろしいですね?」とにこやかに聞けばいいのです。保護者云々を言い出したら、保護者に対してアンケートをすればいい。
追伸 実は、そういうことを言って欲しいと思っている管理職は一定以上います。自分もそう思っていても校内の反対を心配している人です。もし、上記の発言をする教諭がいれば、「色々な考えはありますが、総合的考え、○○と判断します」というように中立的な立場から判断した形に出来ます。