気が向いたので今日はパズルをちょっとしました。ま、1時間程度ですが。パズルの名前は、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループ(以下、ワーキング)が12月18日に公表した「中間まとめ(案)(chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mext.go.jp/content/20251218-kyoikushokuin-000045915_1_1.pdf)」です。
大方の炎上は「単位数の減少は教師の専門性の否定だ」という論が多いですね。しかし、中間まとめ(案)を実際に読めば、単位の減少は少ないですし、大学が独自の教職の専門性を考えられる余地を与えているのですから、面白いと思います。
しかし、かつて新たなコースと専攻の立ち上げを主導した私には、この案が別に見えるのです。この手のことは一般の先生方には直接関係しないので興味は無いと思いますが、官僚は何を考えているか、そして、それを気づかないように埋め込む方法の一つの例としてお読み下さい。
結論から言えば、金食い虫の教員養成系大学・学部の大幅な予算カットの布石だと思います。え?っと思われたでしょう。
教員養成系の学部は、一つの総合大学と同じだけのスタッフが必要です。理由は全教科の科目を担当する教員が必要だからです。ここからはちょっと手間ですが、興味のある方のみ、以降をお読み下さい。
教員養成系大学・学部の人事を決定しているのは、教員免許法施行規則(chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mext.go.jp/content/20251218-kyoikushokuin-000045915_1_1.pdf)の第三条に書かれている表なんです。その中には「教科に関する専門的事項」と「各教科の指導法(情報通信技術の活用を含む。)」の合計が30単位です。そして、備考には色々な教科名が並んでいます。さて、30単位もあるので、それらを全部やるというカリキュラムを大学は基本とします。
さて、中間まとめ(案)に戻って下さい。小学校に関して、教科の指導等に関する科目の内容と単位数を見てください。内容は『• 教科に関する専門的事項• 各教科の指導法(情報通信技術の活用を含む。)• 道徳の理論及び指導法• 総合的な学習の時間の指導法• 特別活動の指導法• 教育の方法及び情報通信技術• 教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメントを含む。)』の7項目あります。各項目に対しては最低限1単位の科目を立てなければならないのです。そして、総単位数は10単位なのですから、• 教科に関する専門的事項• 各教科の指導法(情報通信技術の活用を含む。)に費やせるのは5単位となります。当然、全教科の単位なんて無理です。
もちろん、教員養成系大学・学部の教員の半数以上は教科専門です。生首は切れません。結果として、独自性を出すことを求められている「強み専門性に係わる内容」の20単位をそれに当てることとなります。でも、今までに無かった項目があり、相対数は減っているのですから無理が多いですね。
おそらく、大学の教務担当事務官は頭を抱えているでしょう。一方、教科専門の先生方は危機感を持たないでしょう。
結論、どうなるか?もし、この方向性で進んだら、既に人を雇っている大学は予算が破綻する危険性が高い。だって、今でさえキツキツなのに、新規採用をしなければならないのですから。しかし、もし、広域通信制等の新規の大学が教員養成を始めたら、障壁が一気に下がるでしょう。そこで、予算を低い学費、独自性の高いカリキュラムで戦ったら・・。
ま、妄想です。
私は30歳代の後半から、この手のパズルをずっとやり続けていました。そして、全勝しました。今回のは幸い高みの見物です。どうなったかは教員免許法施行規則の別表が完成したら分かります。
追伸 それにしても教員の確保を大義名分にするのはセンスが低いなと思います。私だったら多様性を前面に出す。