凡人の戦い方があります。世の中には天才と言われる人がいます。ただし、一般的な人が思うほど天才は多くありません。一般の人は東京大学に合格する人は天才と思っている人がいますが、いいえ違います。彼らは集中力と方法がありますが、凡人です。仕事柄、東大出身の人に何にも会いましたし、親しくなった方は少なくないですが、極めていい人たちが多かった。プロトタイプ化された冷たい天才の香りは微塵もありません。
私は天才ではありません。東大にも入学していません。しかし、中学、高校と自分の好きなことに没頭し、嫌いなものを避け続けた結果、高校2年の冬休みの模試(私の高校では最初の対外模試)で英語が偏差値27でした。忘れません。しかし、それから集中して半年ぐらいで偏差値64ぐらいになりました。学校の勉強はそんなレベルなのです。6年間の遅れを半年で凌駕できるぐらいなのです。
イチロウの名言ですが、「私は天才ではありません。何故なら、説明できるから」というものがあります。私も27から64にする方法を説明することは出来ます。ただし、その説明を聞いて、やれるかどうかは別です。ま、やれない人が多いから、私は相対値である偏差値が64まで伸びたのですけど。
凡夫たる私、それも有名大学に勤務していない私が到達できたレベルを自分でもビックリです。客観的な業績レベルで言えば、日本の教育研究者の中で私レベルの学術業績及び(これが大事)実践業績を上げた大学教師はいなかったと思います。違いますか?片方だったら、私を凌駕する人はいましたが、両方の人はいないように思います。
ならば、それに近づけるにはどうするかを聞く学生さんは少なくない(多くはありません。私と自分を交差できるとは思っていないから)。
聞かれた学生さんにいうこと。凡夫と天才は違う。そして、私もあなたも凡夫。凡夫の武器は時間。どれだけ、それに費やせるか。そのためには、それ以外をどれだけカットするか。ゼミ生さんは色々やりたいことがある。でも、全部やりたいと思うならば全部が何も出来ない。私は大学院の1年の時、夜11時から深夜1時の晩酌以外の欲望を一切遮断し、研究に費やしました。結婚してからは、特に、息子が生まれてからは家族の時間を優先しました。しかし、それでも大多数の時間を研究の時間に費やしました。それが凡夫が膨大な論文、それによる学会賞、および著作につながりました。
でも、若い方には、どうしたら良いか分からないと思います。本を出版したいという人もいます。相談を受けます。しかし、本を出版するには出版社が300万円ぐらいの投資をすることなのです。そのために、「あなた」は何をしたか?です。本を出したい人が、出版社に300万円下さいと出版社に言っているようなものです。非常識ですし、我が儘ですよね。どうすればいいか、SNSで発信し続け、研修会で発表しつづけることです。それが正しければ、向こうの方から近づいてきます。
私は研究者として成果を出し続けました。しかし、現場への発信をしたかった。SNSで発信し続けました。やがて、今に繋がっているのです。凡夫の戦いは、時間がかかるし、毎日し続けなければならない。でもね、凡夫はそれを続けられない。だから、凡夫なのです。それが嫌ならば続けるだけです。そうすれば、凡夫でも凡夫には至らない成果に達します。